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2007年8月10日 (金)

カシオ QV-2400UX

Dscn4940  デジカメの黎明記には光学機器メーカーより多くの電子機器メーカーや電化製品メーカーが参戦した。これはもっともな話で、デジカメはそもそもパソコンの付属品として登場したのだ。リコーのような老舗の光学機器メーカーの側面を持つメーカーですら「デジカメ」ではなく「デジタル・イメージング・キャプチャー」なんて呼んでいた気がする。なのでパソコンや周辺機器メーカーがこぞって参戦するのは自然な摂理であった(ようだ)。リコーだって、どちらかというとカメラ製造は主流じゃなかっただろうし、光学機器とは少しはなれたメーカーとしてはビクターやセガ、シャープなんてビデオメーカーとしての側面があるから、デジカメのカンブレア紀にはそこそこ本気でMPEG4デジカメを発売していた。NECのピコナだって、それなりに売れたらしい。まあ、価格競争に突入する前に手を引いてしまったのはある意味正解かもしれないな。黎明記でデジカメ市場開拓の一翼を担っていたエプソンも、最近ではコシナと共同開発したLマウントの高級デジカメ以外は止めてしまったようだ。

 どっこい生きているというと失礼かもしれないけど、21世紀も7年も超えて、意外と健闘しているのがカシオのデジカメだ。拙僧などはシャープのポケコンを使っていたけど、ポケコンユーザーと言えばシャープかカシオなのである。故植木等氏も「電子手帳はカシオ♪」と唄っていらしたから電子機器メーカーとしての認知は広い。それに、カシオペアなどの本気ツールからG-Shockのような遊びものまで、比較的ニッチな市場で気を吐いていた。事実、デジカメを爆発的に市場に認知させたQV-10だって、サムネイル画像表示とか自分撮影とか光学機器メーカーでは中々思いつかないユニークなデジカメを発売していた。どんなカメラだったかは、拙僧の手持ちのQV-11が殆ど同じものなので参考にしていただきたい。

 本カメラはそんなQV-10シリーズの正常進化後裔機である。メカライターさん達の寸評を読むと「カシオのデジカメは画質がイマイチ」というのが一般的な様である。しかし、インナースバイル式ボディにレンズ前1cmのクローズアップ撮影を組み合わせるなど、ユーザーの琴線を心得ているようにも見える。もっとも、画質云々に関してはメカライターさん達の寸評も満更「かつてカシオの関数電卓で苦労させられた恨み辛み」だけだとは思えない節もあるにはある。

 果たして、本カメラがニッチなユーザーに的を絞った成功者なのか、画質性能を疎かにした愚者なのか、拙僧のコンテンツでご参考いただきたい。

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コメント

ファインピックスへのコメントでも書こうかと思ってたら新作登場なのね。スイバル式なのにレンズが飛び出るってのは一見するともったいないようにも思えるけど、メーカーにとっては「ポシャッてもレンズ回りを他のモデルに使いまわせる」からメリットありますね(ひょっとしてキャノン辺りからの供給レンズユニットかもしれない)。

投稿: 大佐 | 2007年8月10日 (金) 23時08分

どもども、大佐殿。

そうなんですよねえ、レンズが伸張するのがちょっと考え物なのですよね。このお影で三脚に載せると折角の回転レンズが回転しなくなってしまいますから。1cmまで寄れるマクロも照度が低いと使い辛いですね。パッケージングがQV-10を踏襲しているので、このような形になるのでしょうか。
レンズは多分、キヤノン製ですね。QV-3000とかもそうですし。
光学8倍ズームのQV-2800も持っています。これなんて面白そうなんですが、まだ使っていません(--。
カシオってのは意外と面白みの分かるメーカーで、今でもどっこいデジカメ市場で生きているのは、したたかですよねえ。

投稿: Rikkie | 2007年8月11日 (土) 11時00分

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