ロモ ルビテル166B
この頃、デジものばかりだったので、久しぶりにフィルムカメラでちゃんと撮影したレポートを報告させていただきたい。ちゃんとしたとは言っても、拙僧が好んで持ち出すカメラなのだから色々とガタのきているセミジャンクカメラだ。
拙僧も高校時代、モスクワ放送を聞いていた口だから、ルビテルには関心があった。あらゆるカテゴリーのカメラを無節操に模造したソビエトが、何故か2眼レフカメラとなるとルビテルかコムソモーレッツくらいしか認知されていない。もしかしたら、他にも膝を叩くような知られざるソビエト製二眼レフが存在するのかもしれないけど、まあ、普通にカメラ雑誌で紹介されるようなカメラはこの2シリーズだろう。
知られているように本カメラはフォクトレンダーのブリリアントの模造品である。目測式と撮影レンズとビュワーレンズが同期してフォーカシングの確認が可能なモデルがあるけど、どうも、本家のブリリアントにも目測式のものとフォーカシング=ブリリアントが存在するようだ。それをそのまま踏襲し、ソビエト式の発展を遂げたのが本カメラである。コムソモーレッツの方は良く知らないが、まあ、大体似たようなものだろう。ちょっと考えるとイコンタを模造したモスクワの連動距離計の方がよっぽど手間が掛かると思うのだけれども、何故2眼レフは発展しなかったのだろう?もしや、名前が「モスクワ」だから手を抜くとサボタージュと見られて云々・・・、と言う理由だったのかしらと稚拙にも安易に創造してしまうのだろうけど。
詳しくはコンテンツをご覧頂くとして本カメラ、確かに安普請なカメラではあるが、それなりに光学機器として成り立っており、レンズがぐらぐらしてフォーカシングに不安があるとか、巻上げがゴリゴリしたりシャッターチャージに変な引っ掛かりがあって撮影に大いに不安があるという事はない。これは、本カメラが崩壊前の断然たるUSSR製であり、貴重な外貨獲得の主案である輸出用の物件なので、それなりに品質保全に気を配ったのかもしれない。中国製の海鴎2眼レフも拙僧が北京の骨董品屋で購入した高年式のものより、義理兄所有(拙僧無期限借用中)の義理父が所有していた文革前の物の方が遥かに出来がいいので、あの種の体制の国の工業製品には良くある事なのだろう。
不思議なことだが、本邦で手にする中国製工業製品というのはまず信頼に値するけれども、これが国内流通ものになると信頼性が格段に落ちるのだ。10年ほど日本に滞在経験のある珠海に住む友人は、マカオの100円ショップで10元(約150円)で売っているそれらが、日本より高く売っているのを知りつつも、憤慨しながらしぶしぶ買っているようだ。それでも、国内流通ものより遥かに信頼に値するのである。
そういえば、最近中国製食品の安全性に関して問題になっているが、件の友人は比較的格のあるスーパーで売っている牛乳の消費期限が半年もあると嘆いていたなあ。
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コメント
どこか本調子じゃないですね・・・?
レンズを1回分解されては如何でしょう。
テイクレンズが裏返しとかの可能性を疑います。
造りは立派で美しいので勿体無いですよ。
投稿: めだか猫 | 2007年8月 1日 (水) 12時16分
どもども、めだか猫殿。
>テイクレンズが裏返しとかの可能性を疑います。
おおっ!流石、めだか猫殿、鋭いご指摘。拙僧などは東欧圏の工業製品にしては上出来と迂闊にも気を許してしまいました(--。
ちょうど、なんとか撮影可能状態にしたブリリアントがあるので、そちらと比べてから対応を検討します。
むむむ・・・、レンズ裏返しかあ・・・。全く想像つきませんでしたねえ。
投稿: Rikkie | 2007年8月 1日 (水) 12時49分
あくまで予想ですからご自分で確かめて下さいね。
ピントが来てるような来てないような・・・
レンズのどこかがシッカリ取り付けてないような感じもします。
もっと写ると思うんですよ・・・?
投稿: めだか猫 | 2007年8月 1日 (水) 14時22分
どもども、めだか猫殿。
いやはや手厳しい(^^;。
とりあえず写るカメラより、もっと手が掛かる物を抱えていますから、直ぐには開けたりしませんが、フィルムを2~3本ほど通したら検討します。
とりあえず、期限の切れていない楽凱が売るほど有りますから、まずは撮影撮影ですね!
実際、お手上げな物件も幾つか有りまして、めだか猫殿にお会いする機会があればご教授願えないかとおもっているんですよ。PC経由では伝わらないでしょうから持参して。ゲルトのシャッターとか。
勿論、今しばらく自分で悩んでみます。
投稿: Rikkie | 2007年8月 1日 (水) 16時39分
おぉぉルビテル!
それにしてもコムソモーレッツ(何とも凄い名前)なんて
知りませんでした。コムソの方がブリリアントに近いですね。
確かに影のカメラ王国にしてはTLRは手薄ですね。
でもソ連カメラは好きですね。
>消費期限が半年
うーむ、こちらの話もカメラに負けず劣らず面白い。
最後はチーズかヨーグルトになってる気がする。
投稿: 大佐 | 2007年8月 2日 (木) 00時17分
どもども、大佐殿。
ルビテル、いいですよ。USSR物なら比較的安心できると思います。と言うか、ソビエト物のフォーカスプレンシャッターって言うものが曲者ですよね。拙僧もゼニットCのリボン切れ物件が有りますけど、カメラの数が少なければ文物として置いておきますけど、こうジャンクが多いと妻に指摘されると困ってしまいます。
考えてみたらベルビアのISO50ってもう無いんですよねえ?そうすると、あの当時に期限切迫で安く売っていたのだから、消費期限はもっといっているかもしれません。
投稿: Rikkie | 2007年8月 2日 (木) 09時20分
あれれ?再発売されたんじゃないかしら?
http://fujifilm.jp/personal/film/reversal/index.html
注意深く見ていなかったけど、コンテンツに掲載されてるルビテルは実に魅力的に見えるから不思議だ。正にRikkieマジック。
そうそう最近はデジタルが一段楽したのか、銀塩復古の物欲傾向なんだわさ。
そんでもって例の645のレンズを買おうと思って、全く違う物に手を出す始末で。はは( ¨ )\☆ばし
ソ連と因縁の深いカメラなんですけど、近々アップします。
投稿: 大佐 | 2007年8月 2日 (木) 21時58分
どもども、大佐殿
>そうそう最近はデジタルが一段楽したのか、銀塩復古の物欲傾向なんだわさ。
いやいや、実は拙僧も銀塩戦線に転進しております。
大佐殿のお眼鏡に適うソビエトもの、非常に興味深いですね(^^。645のレンズという事は中判方面なのかしら。
拙僧は逆にアメリカものが急増しました。
モノクロネガの試写が帰ってきたので、何れ紹介しますね。
投稿: Rikkie | 2007年8月 3日 (金) 08時40分