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2009年1月 1日 (木)

ミランダ 形式不明

Dscn6088  あけましておめでとうございます(mm。

 とは言っても、拙僧はこのブログが公開される頃には北京か哈爾賓(ハルピン)をさまよっている筈なんですけどね。ハルピンなんて-20度の世界なんですが果たして無事でいるのかどうか・・・。他人なら笑っていられるんですけどね。
 まずは今年、一発目のカメラを紹介します。
            ☆             ☆
 音楽の世界ではジャケット買いというのがある。つまり、アーティストや音楽の特性を知らずジャケットの見た目のインパクトだけでレコードなりCDなりを買う行為だ。概ね失敗するのか意外と成功率が高いのかは拙僧は音楽人間で無いので知らない。もしかしたら、最近はiPODやらでネットワークで曲を入手するのが主流で、ジャケット買いという言葉は既に死語かもしれないな。
 カメラの場合、これがコンパクトカメラの類だとアバンギャルドなデザインのカメラ(例:コニカアイボーグ、フジカルディア3000等)が廉価で転がっていてデザイン買いしてしまうのだけれども、一眼レフだとそれなりの価格がするのでマウントやら測光方式やらと予備知識がないと手が伸びづらい。その点、ミランダと言うのはまずその語感が良い。すかっと爽やかな清涼飲料水のようだ。いやいや、夏の似合う活発なヨーロッパ娘というイメージなのである。これはまず名前で負けてしまう。しかし、ミランダは高いのだ。なんでも日本で始めてペンタプリズムを搭載したカメラを量産したとかでメーカーも活発な活動をしていたのだろう。この点、ペトリなどと言うのは名前で負けている。まあ、そのおかげで拙僧のような底辺に位置するカメラ民族も手にする事ができるのだ。
 それで「ミランダには手が届かない」という先入観もあって、拙僧はミランダには疎かった。ところが去年(2008年)の夏、拙僧でも買える価格帯で現れたのだ。それは台湾行きのビザのために妻と立ち寄ったいかにも地元に密着した小さい写真屋さんだった。その妻の撮影に間に目をやったショウウィンドウにミランダは鎮座しておったのである。見れば傷やすれもなく見事なコンディション。繊細なラインで刻まれた「Miranda」のロゴも美しい。ゴム製のフードが破れているのがご愛嬌だが、そんな事は問題にもならない。拙僧はたちまち見せられてしまった。その価格は1.3万円弱。決して手の届かない価格帯ではない。というかミランダにしては安すぎ?と、その日は妻が一緒だったのでおとなしく帰ったのだけれども、勿論、頭の中はミランダで一杯だ。当然翌日には件の写真屋さんに走った。
 予備知識が無いので高いのか安いのか分からない。勿論、前日の夜にはネットで調べた。しかし、該当するミランダが無いのだ。特徴的なのはレンズに平行してニョッキリ生えたレリーズボタン。これを徐々に押していくと連動する絞り羽が閉じて、最終的にシャッターが切れる細工となっている。実際に手に取ると繊細かつ精密。金属性ボディの面取りと研磨、刻まれた美しいフォントにうっとりする。ファインダーが交換式で露出計は無い。ファインダー交換式というと高級機をイメージするがシャッターはフェドにそっくりなデザインでB・1/15~1/500まで。そう言えばこのカメラをソ連がコピーしたらゾルキーCかスタルトになってしまう気がしないでもない。しかし、そのボディの端々から輝く美しさに拙僧は参ってしまいご購入。この時、拙僧は長い間わずらっていた病気が回復し、復職の内定も決まっていたので、そのお祝いのカメラとしては申し分ないと思ったのだ。勿論、妻には内緒である。
 何度も繰り返して申し訳ないのだけれども物件は綺麗で機関的にも問題はなさそうだ。ただ、まだフィルムを入れた撮影はしていない。なんとなく夢を壊すようで惜しいのである。どうかこのカメラをご存知の方がいらっしゃったら拙僧に教えて欲しい。割安の物件だったら使いやすいし、高額物件ならそれはそれで眺める楽しみが増えると言うものである。
            ☆             ☆
 本年もよろしくお願いします。

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コメント

Rikkieさん、こんばんは。
日本に居ないことは判っていますが(笑)。

あけまして、おめでとうございます。
今年も宜しく♪

「勿論、妻には内緒である」
今年何回見れるか楽しみにしています(笑)。

投稿: takosa56 | 2009年1月 2日 (金) 19時38分

どもどもtakosa殿。
本年もよろしくお願いします。

ハルピンも意外と寒くなくてD70も快適に動きました。勿論、屋外から屋内に移動するとレンズがたちまち結露して凍る程度には寒いんですが、眉毛も凍るのは朝のうち下げでした。

今回は妻の公認で1つ買ってきましたよ。最も、もう一つ欲しい物件が有ったのですが妻同伴だったので涙涙の撤退でした(;;。

投稿: Rikkie | 2009年1月 3日 (土) 09時45分

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

カルディア、当方で発掘した1品は完全なジャンクでした(笑
しかし正月早々貴重な1品の発掘ですね。
Miranda B と思われますが・・・
http://miranda.s32.xrea.com/miranda/MSJ_html/early/b-c.html

投稿: めだか猫 | 2009年1月 3日 (土) 12時17分

初めまして&あけましておめでとうございます。
エキザクタマウントのミランダですか。かなり稀少ですね・・・。
偶々手許にあった日本カメラ2006年4月号の連載記事に「ミランダS」というそっくりな奴が出ていました。そちらは巻き上げがライカ似のノブ式で、こちらはレバー式に近代化されているので、その後継機という感じですね。上のコメントにある「B」に私も一票。

投稿: EXAKTA | 2009年1月 3日 (土) 12時54分

どもども、めだか猫殿、EXAKTA殿。

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします(mm。

早速、コンテンツを拝見しました。なるほど、B型によく似ています。しかし、拙僧の物件は1/1000とスローが省略されているんですよねえ。B型に更に廉価モデルが存在したのでしょうか?廉価モデルでも彫とか精巧で美しいですよ。これは大事に使うつもりです。

エキザクタと言えば昨年末にエクサ1bを手に入れました。と言ってもM42マウントのものなんですけどね。ウェストレベルの旧タイプのエクサはカッコいいんですが、なかなか拙僧の手の出る価格帯では出品されていないんですよね。案の定、拙僧の手元に届いた物件もジャンク物。何とか動くようにはしたのですが、その話は何れ。

投稿: Rikkie | 2009年1月 3日 (土) 18時56分

ミランダの専用マウントではないですか? Bの廉価版は「S」だと思います。巻き上げがレバーではなくノブ式だったはず。くわしくは知らないのですが、輸出用のモデルなどもあるみたいです。
謎なカメラは楽しいですね。

投稿: camera_135 | 2009年1月 3日 (土) 20時12分

どもども、camera_135殿。

なるほど、この世代のミランダは専用マウントですか。交換レンズは手に入らないでしょうね(^^。
めだか猫殿のご紹介のコンテンツをよく見たら、Bの廉価輸出用でシャッターが1/500までのDと言うモデルが在ったそうなんです。写真は無いのですが、これなどは近そうです。
ミランダは情報源が少なく、調べるのも楽しいですね。いい買い物をしたと思っています(^^。

投稿: Rikkie | 2009年1月 5日 (月) 12時20分

おかえりなさい…って、何を今更ですね。
ミランダ談義盛り上がって増すねぇ。

Rikkieさんの推測(MirandaD)が正解だと思います。というか「ノスタルジックカメラマクロ図鑑」の第1号、62ページにそっくりなカメラが出てました。ただ、その写真ではボディにMirandaDと入っているんですね。

ミランダとペンタックスのデザインは好きですねぇ。ニコンやキャノンの戦闘的なスタイルと違って日本的な「おくゆかしさ」が感じられるんです。

話変わって「ジャケット買い」ですか。実は私ジャケット買いしてます。
ただ若者と違うのは対象が新譜じゃなくてブックオフの105円コーナーというところ(大笑い)。
だから全く知らない人ばかり。そしてもうひとつ違うのは雰囲気で選ぶのではなく、必死で「当り」を探してる事(爆笑)。帯に書かれたコピーを信じて何度も泣きを見ています。

投稿: 大佐 | 2009年1月 7日 (水) 23時12分

どもども、大佐殿。

なるほど、ミランダには「和」がありますよねえ。この線の細さなど・・・。

なるほど、大佐殿はジャケット買いしますか。いやいや、お若い。
何度も泣き見するのはジャンクカメラ買いに通じる物がありますねえ。

投稿: Rikkie | 2009年1月 9日 (金) 21時08分

写真を見たところ、フイルムカウンター上に紫色のレザーシールが張ってありますので、ミランダDRですね。私も持っていますよ。価格は、3~4万円くらいだったと思います。

投稿: ブリードパンサー | 2010年5月21日 (金) 23時48分

どもども、ブリードパンサー殿。

なるほど、ミランダDRですか。初耳です。
拙僧の情報収集力ではとても辿り着けないでしょうからブログを立ち上げた甲斐があります。ありがとうございます。

この小さな画像から特定していただけけるとは、素晴らしいです。

投稿: Rikkie | 2010年5月24日 (月) 23時41分

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