フジ ファインピクス30i
旧世紀末。突然登場したのがMP3プレイヤー機能搭載型デジカメのファインピクス40iだった。当時のファインピクスの採番は4桁目が画素数、3桁目がボディ形式というルールであったが、それすらも逸脱している。「i」の意味することは全く分からない。実際に、MP3プレイヤーとしての需要が有ったのか無かったのか今となっては不明瞭だが、翌年、新世紀になって上位に値するファインピクス50iが登場した。これは電源がファインピクスF401等で採用している専用電池NP-40になり、クレードルが付属して一見ナウ(死語)になった物だが、実際には折角の汎用性のある単三型電池を捨てることにもなり、また分解すると分かるのだがボタン類等の建てつけが悪くて信頼性に乏しい言ってみれば改悪機であった。拙僧の下にも何台かが通り過ぎて行ったが何れも何かしらの問題を含んでいた物である。
その後、思い切ったコストダウンを計った廉価機の本カメラが登場する。受光素子はフジの肝いりのスーパーCCDハニカム240万画素から従来型200万画素になり、レンズはスーパーEBCフジノン36mmF2.8からぐっと暗いノーネームフジノン38mmF4.8になってしまった。それに決定的な違いはAFユニットを廃止し、固定焦点(パンフォーカス)になってしまったのである。まるで大胆なコストダウンだ。
しかし、猫の額ほどの受光素子のコンパクトデジカメなら、その被写界震度の深さから案外問題にならないのである。むしろ、固定焦点のためフォーカシングのタイムラグが無く、さくさく撮影できるメリットもあった。何しろデザインがいい。カメラにしろオーディオにしろ車にしろ工業製品と言うのは廉価な物ほど飛んだデザインの物が多いが本カメラのエキセントリックな面構えも中々素敵である。中心線の異なる二重の円の小さい方がスライドし、レンズとミラーがのぞくギミックも良い。こういうギラついたデザインは若さを感じるな。
そういう訳で結構気に入っていたのだがいつの間にか処分してしまった。理由は電池蓋が壊れていたからだと思うのだが、不思議とファインピクス40iやファインピクス50iはよく見る物の本カメラはジャンク籠で見ない。あのエキセントリックなデザインが受けなかったのか、それとも若さは完全に燃え尽きてしまう物なのかもしれないな。
コンテンツも見ていただきたい。
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コメント
こんにちは。コンテンツ見ました。白琳ちゃん、紅梅ちゃんかわいいですね。モルモットは井の頭公園でさわった事があります。マイティボーイ懐かしい!フジのコンデジはやっぱり結構ヒットしたんですねえ。
投稿: はし | 2009年12月 7日 (月) 14時19分
どもども、はし殿。
拙僧の稚コンテンツを読んでいただき、ありがとうございます(mm。
白琳は既に★になってしまいましたが、紅梅は今でも元気に新聞紙を齧っています(^^。モルモットで6年目と言うのは長いみたいですね。マーボーにご注目と言うのも流石です。スズキは4輪にしろ単車に使しろコンセプトが明快で清々しいですね。
フジの200~300万画素級コンデジは相当売れたようですが、今では完全にジャンクとなっている物が多いです。それでも惹かれるんですよね。難解も手放したF401やF410も、また拾ってしまいました。
投稿: Rikkie | 2009年12月 7日 (月) 19時18分