オリンパス ペン EE-3
最近、安デジカメが続いているので皆さんの食いつきも弱いのではと心配していたけれども、ありがたいことにコメントを頂いた。無論、本ブログは光の当たらない地味なプラカメを取り上げるのに重点を置いているのだけれども、やはり金属外装フィルムカメラの魅力は離れがたい物があり、この名機を取り上げたいと思う。
最近の「ペン」銘のデジ一眼(このデジ一眼というカテゴリーも如何なものかと思うのだが)やペンタックスのオート110めいたコンパクトデジカメを見ると、コンセプトには共感する物の、もう一声と思ってしまうものである。それはサイズなのだ。無論、メーカー側からすれば、大型液晶ビュワーの搭載を前提とすればそれなりの表面積が必要なのはわかる。しかし、「ペン」と言われて想像するよりも些かサイズが大きすぎるのは失望しざるを得ない。
拙僧はリアルな世代でないので確信的に語るのは不適切かもしれないが、カメラをどのようなカテゴリーで分けるのかは考えてしまう物である。例えば拙僧のコンテンツでは中古カメラは「一眼レフ」「レンズシャッター」「中判」「レンズ」のカテゴリーに分けているが、これも問題がある。例えばライカのようなフォーカルプレンシャッターの距離計連動機には該当が無い。勿論、ライカなどと言う高級カメラは戦列に加わる予定は無いと言ってしまえば簡単だが、フェドやゾルキー(ミール)だってあるのだ。一眼レフでないカメラを「コンパクトカメラ」として分けている方もいらっしゃる。しかし、ヤシカエレクトロやキャノネット(初代)はコンパクトカメラとするのを躊躇する大きさである。現在のデジカメも一眼レフデジカメやデジ一眼とコンパクトデジカメの間にある高倍率ズームレンズ搭載機は微妙である。一昔前なら「ブリッジカメラ」というカテゴリーが存在したが、デジカメ時代にそんなことを言う方はいないようだ。
コンパクトカメラが運用面も含めて本当にコンパクトになるのはオリンパスXAの登場を待たなければと思うのだが、一つのマイルストーンとしてハーフ判カメラを上げることができるのではないか。これも、やはりオリンパスが起爆剤となって爆発的にヒットした物だが、同じボディマスのライカ判カメラのローライ35が登場したり、フィルムの単価が下がったりして下火になったサイズである。コンセプトとしてはシネフィルムの1コマを流用したものは古くからあったが、これが流行ったのは日本とソ連くらいらしい。現在でもロモグラフィ系の若いカメラ民族向けにハーフ判とスクエアサイズ(と言うのは若い方々の表現で、我々の言うところのロボット判)の切り替えが出来るおもちゃカメラと言うのが存在するようだ。拙僧などは、そのようなカメラに5000円前後の金を掛けるくらいなら、ペンEEシリーズでも適価に拾ったほうが良いのではと思うのだが、そういうのはアラフォーの冷や水なので言わない。この間、キタムラで拾った錆びだらけだけど一まず正常なペンEESは100円だった。
話はぐっと飛んで、今回ペンEE-3を報告させていただこうかと思ったのは、古い写真を眺めていたら与太郎殿のベースの横須賀にある三笠の写真が出てきたのだ。三笠と言えば年末に予定されるNHKでも主役として登場するはずなので俄然興味深い。実は、拙僧の妻は日露戦争の前の戦争で皇国に破れた属性を持つので三笠の乗船には酷く抵抗感を持っていたのだが、結局は満足だったようである。勿論、拙僧はリベラルはだから左局のミンスクにも乗ったぞ。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
PENってやっぱりF系よりこっち系のイメージですよね。
そのせいで小さいはずのデジPENが大きく感じてしまいます。
投稿: はし | 2010年3月30日 (火) 12時42分
どもども、はし殿。
ペンFは魅力に溢れるカメラですが、デリケートで高額なので実際に手にしたら思うように使えないかもしれません。初代ペンも興味がありますが、固定焦点のEEシリーズで撮影枚数を気にせず撮影するのが本望かもしれませんね。
ソニーなどもレンズ交換式コンパクトカメラを出すみたいですが、小型レンズ交換式カメラの祖としてはペンタックスやオリンパスから声が掛かって欲しい物です。
投稿: Rikkie | 2010年3月30日 (火) 18時27分
どうも、お世話様です。
ちょうど同じときにキタムラでEE3を拾っていたのですね。
私のは¥3500とまだ修行が足りない(笑)先方ありきのプライスでしたが状態は良いようです。
まだこれでお散歩しておりませんが、桜のこの時期ちょっとぶら下げてみたい気持ちです。
現在のデジPENは最後まで病床の米谷さんがPENの名をつけることに反対のお気持ちだったようです。それはここに書かれていることと関係のあることではないでしょうか。
投稿: SAM | 2010年4月 3日 (土) 17時37分
どもども、SAM殿。
いえいえ、状態の良いEE3なら3500円は良い買い物だと思いますよ。ハーフカメラは定期的に欲しくなって、この間はフジカTWをネットオークションで落札したのですが、これは色々なプラカメとセットで300円でした。勿論、送料がかかりますが、一時期の高騰からすれば安くなりました。
デジペンは米谷氏がオリンパスを去った後に始まったと思っていたのですが、ご在命だったのですね。
ペンと言うとシンプルかつハイパフォーマンスを求めてしまうのですが、若い連中がアートフィルターなどをそれなりに使っているのをみると、機能満載も必然なのでしょう。
投稿: Rikkie | 2010年4月 5日 (月) 12時02分
▼デジタルペンに関しては、米谷さんはペンの復活として喜んでいたという話も伝わっていますので、実際どっちが本当なんでしょうか。どっちもありそうだけど、どっちもフォークロアのような気もするし…。
》 しかし、「ペン」と言われて想像するよりも些か
》 サイズが大きすぎるのは失望しざるを得ない。
よくぞおっしゃっていただきました。僕もデジペンで引っかかるところはそこです。まず単焦点でコンパクトで出すべきではないのか?と。そしてその高級版としてデジ一眼もありとは思うんですけど。結局Liteも中途半端に大きいですしね。光学でもEVFでもいいけど、ファインダを内蔵してくれないとなぁ…などと思います。
僕はPEN EE3からペンにはまりましたのでPEN EE3が大好きです(^ε^) 最近活躍させてないけど…。
投稿: | 2010年4月 7日 (水) 17時11分
▼すみません、名前書かずに投稿してしまいました(^ε^;)
投稿: うずらまん | 2010年4月 7日 (水) 17時13分
どもども、うずらまん殿。
かつてE-300が出た時にスタイリングからペンFを想像し、やはり実際の大きさが期待はずれだったのを思い出します。
フォーサーズは受光素子も小ぶりですし、思い切った小型化が出来るのではと素人ながらに思ってしまいます。
ペンタプリズムなりペンタミラーなりが嵩張るのであれば、EVFでもファインダーが欲しい物です。やはり、ボディを額に押し付けてスローシャッターを切るのも有効ですし。
リコーのGXRを見てもオリンパスならもう少しスマートに出来ると思うのですが。
ペンEE-3は完成度が高い良いカメラですね。物欲としてはマニアル露出・マニアルフォーカスの初代ペンやDなどにも興味が向きますが、ペン的な指向はEEシリーズこそ発揮していると思います。
投稿: Rikkie | 2010年4月 7日 (水) 18時11分