キヤノン EOS10QD
本カメラは1990年に発売されたEOS-1を頂点とする10の倍数系EOSのアッパークラスであり、600系EOSに続く第二世代のEOSである。EOS-1に続いて発売されたがEOS-1は別格であり、事実上10の倍数系EOSの切り込み隊と言えるだろう。枝番の前にハイフン(-)の付くEOSはEOS-1とその後裔機のみである。
本カメラの大きな特徴はシーンモードダイヤルと3点の複数フォーカスポイントの採用であろう。シーンモードは実際にはT-80などにもピクトグラフ方式としてイメージアイコンによるシーンモードを搭載していたが、どうやらコマンドダイヤルにマルチモードAEと並列して搭載したのは本カメラが最初のようだ。また、複数フォーカスポイントも本カメラが最初であるらしい。これは当時としては画期的なことだったであろう。拙僧のようなロートル人間にとっては暗くてもピントの合わせやすいEOS630のファインダーに軍配を上げたくなるが、スーパーインポーズで表示されるフォーカスポイントは後発のEOS100QDより定価ベースで2万円を余計払っても良いと思えるだろうな。
残念なことに拙僧は本カメラをロクに使わず手放した。家庭内小紅旗による大粛清の為だが、フィルムAF一眼レフカメラが徹底的に価値が落ちる前に手放したので、それなりの価格帯で手放せたともいえる。先日、シャッターにモルト崩れの無い個体が1000円でジャンク籠に転がっており、外観も綺麗なため悩んだが拾うには至らなかった。フィルムAF一眼レフカメラを拾うには勇気の要る時代になったのである。
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