コニカ KD-510Z
2003年、コニカとミノルタが統合されてコニカミノルタとなる。このややこしいダブルネームが何時まで続くのかは当初から心配だったが2006年には写真産業からは完全撤退してしまう。くしくも、同じ頃ニコンがフィルムカメラの大幅縮小を宣言したから、フィルム者にとっては衝撃続きだ。
コニカは本邦の写真文明を黎明記から支えてきた老舗である。そのブランドが消えるのは悲しい。或いはツアイスイコンがMマウントカメラを出すように、コニカミノルタブランドのカメラなり感材なりが発売されないとも限らないが、別に会社時代が消滅した訳ではないし難しいだろうな。
そんなことも合って、統合前のコニカのデジカメが欲しかった。光学メーカーの中ではコニカ、ミノルタ、ペンタックスは遅れていたが特にコニカの生産は寂しい。そんななか拾ったのが本カメラである。統合前の直前に発売されたカメラだ。内蔵メモリ搭載でバッテリーも付いていたから、その辺を撮影して動作チェックをし、迷わず拾った。500万画素級のデジカメが500円なら迷うことは無い。
以外だったのは、本カメラはなかなか硬派なのである。何とマニアル露出が設定可能なのだ。カシオのQV-R40のようにマニアルフォーカスができるのと、どちらがコスト的に難しいのか分からないが、AFは大抵の場合満足に合うので露出を弄れる方がうれしいだろう。勿論、彩度やコントラストも設定できる。
熟練の方にこそ本カメラを手にとって欲しい。
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コメント
メモリースティックが使えるこのデジカメを見ると、既にコニカにはデジカメの技術を開発する力も生産する力もないことが見えてしまいます。
もうミノルタから技術提供を受けていて、そのミノルタはソニーから「メモリースティックが使えるデジカメを出せ」と言われてコニカの新モデルに搭載させる‥こんな邪推をしてしまう。
マニュアルって所にコニカ企画陣の情熱が感じなす。きっと上層部から「IXYデジタルみたいなデジカメにしろ」と言われて、こんな風になったんでしょね。しかもIXYみたいなデザインのデジカメは巷に溢れてて、その他大勢になってしまうのに‥
これで「ダイヤル」が付いてたら後年人気のデジカメにもなりえたんでしょうが、予算の関係で没になったんでしょね。だからカメラ好きにアピールすることもできず(私もマニュアルができるなんて知らなかった)。
まさに「不遇の名機」って奴ですね。
投稿: 大佐 | 2010年5月 2日 (日) 13時43分
どもども、大佐殿。
本カメラが登場した段階で既にミノルタ(コニカミノルタ)がソニーに身売りする計画は勃興していたのでしょうか。図書館で借りた朝日パノラマの「ミノルタかく戦えり」を読む力が湧きます。
ある方からお借りしたヘキサーをよく使っているのですが、コニカのブランドとパワーが注がれたマッスルカーで簡単に扱えぬのが良い気分なのですが、デジカメ時代に必要とされるスマートさというかしたたかさはコニカに実らなかったようですね。これも実る田に繋がるのですが。
投稿: Rikkie | 2010年5月 2日 (日) 16時02分
無事に御帰朝、何よりめでたく存じます。
このカメラ私が最初に買ったデジカメ。。。
しかもマイファーストデジカメではないという代物。
母の職場のボスに、何か良いデジカメを買って来いと命じられ、ヨドバシカメラに買いに行ったものの、当時デジカメの状況を知らず、何をかってよいか分からず、店員に聞いたのでありました。
しかし、私もディスカウントストアに送られた京セラの回し者のアルバイトをしたこともありますので、このカメラを勧めた店員さんは「コニカ」の「メーカーさん」といわれる人ではないのかと疑ってみたところでコチラは反撃する材料を持たず、そのままこのカメラを買ってきたのでありました。
母の職場ではこのカメラを散々こき使い、重宝したようで胸をなでおろしましたが、このカメラを買った選択が間違っていなかったと、Rikkieさんの写真で知り、よかった良かったと今更ながらに胸をなでおろしました。
投稿: 横須賀与太郎 | 2010年5月 5日 (水) 00時00分
どもども、与太郎殿。
おお、マイデジカメではないにしろ与太郎殿のお眼鏡に適いましたか。内に秘めた硬派な姿勢が訴えかけたのかもしれませんね。
ヘキサーもそうですが、実に作画派の需要に耐える物を持ちつつも、そのアプローチがスマートではないため、結局プログラムAEで撮ってしまうのですが、必要な人は操作が面倒でもやるだろうという姿勢は安易な操作ミスを防ぐ面でも良いのかもしれません。
今回の旅行でコンタックスT2のダイヤルがカバンの中でずれて、レンズが半分伸長するという事態も数々経験していますし。
「意地でもIXYはやだ」という方にも選択肢として残るかも知れません。
投稿: Rikkie | 2010年5月 5日 (水) 10時40分
つい最近、このカメラをジャンク籠から救出しました。
以前から、ヘキサノンレンズに憧れて「欲しいなー」と思っていたので200円という破格値に、迷わずゲットしました。
ジャンクなので、電池がありません。
充電器もありません。
その手配で、カメラ代の何倍も費用がかかっちゃいました。
「これで、本物ジャンク(完全故障品)だったらショックだな。」と思いながらテストしたら起動しました。
ラッキー!
画像は噂通り素晴らしい!
しばらくは遊べそうです。
ヘキサノンをお手軽に楽しめます。
コニカよ。永遠に。
投稿: | 2011年10月 7日 (金) 21時14分
先ほどのコメントは、絵下山堂でした。
名前を入力するのを失念しました。
失礼いたしました。
投稿: 絵下山堂 | 2011年10月 7日 (金) 21時23分
どもども、絵下山堂殿。
ヘキサノンは雅な響きがありますよねえ。
本カメラを手に入れた時には電池がすぐなくなるなあと思っていたのですが、この間。電池付きのKD500Zを拾ったら、満足な運用に耐えますね。電池の外れを拾ったのでしょう。
意地でもIXYや家電メーカー製カメラは使いたい、という気分にマッチします。
投稿: Rikkie | 2011年10月 8日 (土) 06時44分