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2010年6月17日 (木)

ニコン Fフォトミック

Dscn9261  それでニコマートELとF2を名古屋のサービスセンターに預けて、大人しく100円マックをしていればよいのだが、つい久屋大通りから大須観音まで歩いてしまうのである。目的が撮影なら大儀なのだが実際は物欲で動いているのだ。気にしていたのはFマントのマクロリングだったのだが、それは無かった。しかし、ジャンクのショウウィンドウの中に非Ai35mmF2.8付きのFフォトミックを見つけてしまう。プライスタグは驚きの1諭吉ポッキリなのだ。その日は、例の右手負傷の次の日で、手首がほとんど動かないのも忘れて出してもらったのである。

 

Dscn9260  物件はやはりというかシャッターを切ってもファインダーはブラックアウトであった。それで「なあんだ」と思って立ち去ればよいのだが、試しにいじってみるとシャッターが切れるときもある。どうやら、スローが駄目なようで1/60以上の速度なら大丈夫(本当か?)なようである。そこで拙僧の興味は勃興したのである。以前、9800円のFフォトミックを逃したこともある。無論、どうせ手に入れるならボロでも一応完動品のノーマルファインダーの物の方がいいとも思える。この界隈なら、あれば2万円台で手に入るだろう。しかし、動機は別に本格的にFで撮影したいということではないのだ。それなら、ジャンクテーブルに転がっていたF2フォトミック(ボディのみ、1諭吉)の方が信頼性は高い。しかし、F2は2台もあるし本質的にはFという神話との接点が欲しいのが欲求だから、実用性は二の次だ。それに、気が向いて撮影に使いたいときでも1/30以下は無くても構わないだろう。もしかしたらフォトミックファインダーも生きているかもしれない。そうしたら、おまけで付いている35mmも露出計連動で使えるではないか。そのレンズもシリアルナンバーが300005というのが人を喰っていて魅力的である。右手が不動で不慣れな若い定員にファインダーを外してもらうとプリズムに腐食も無かった。よって高額紙幣1枚を投げつけてサービスセンターに戻る。

Dscn9271  かつて「伝説」は我が手に入った。「F」の存在感はホンダCB750Kに通じる物がある。それまでも並列4気筒の単車は合ったろうが、安定した量産品としては初の試みだし、セルや無接点トランジスター点火の搭載による自動化や信頼性を飛躍的に向上させた。共に日本製品の正解進出の金字塔である。これがCB750Kなら手が届かないがFならお迎えも可能になったのだ。

 これはびっとした買い物である。無論、撮影はニコンサービスセンターがOKをだした2台のF2で何の不満も無いな。わはは。

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コメント

正しい事をなされたまででございます。
お怪我を早く治すために必要な事であったのであります。

素晴らしいです。
神様も褒めていらっしゃるでしょう。

投稿: 横須賀与太郎 | 2010年6月18日 (金) 00時07分

どもども、与太郎殿。

与太郎殿に肯定して頂けるとニコン者としての信仰を認めていただいたようで安心できます。
拙僧が中古のニコンEMで写真者としてデビューした時にFフォトミックはなんて不恰好なのだろうと思いましたが、異形の神こそ信仰の対象になるのでしょう。
もはやフィルムを通すなどと言うのも恐れ多いと思っていますが・・・。

投稿: Rikkie | 2010年6月18日 (金) 20時29分

あはは、実は私、Nikon嫌いなんです。F2はダイスキなんですけれどね(同時代のELなどはとてもスマートでステキですが)。
Nikkorレンズとはことごとく肌が合わないんです。ブロニカのNikkor75mmも大嫌いなのでありました。

異形の神に対する信仰は分かります。
F2(こりゃダイスキなのです!!)のフォトミックSとEEコントロールユニット、キヤノンF-1のサーボEEファインダー付き、ノリタ66のTTLファインダー付き、FED―4の前期型ノブ巻上げタイプ
http://yotarouyokosuka.blog92.fc2.com/blog-category-52.html
などは理由もなく魅力を感じ、ノリタとF-1はちょっと遠い夢ですが、F2S+EEは再度お迎えの準備に掛かっております。
FED-4aは純粋に愛玩の対象であります。

投稿: | 2010年6月19日 (土) 02時26分

どもども、与太郎殿。

ニコンFが嫌いと言うのは分かります。実際写真を撮るという目的には何のアドバンテージもありません。かつての栄光を思うと言うのは生産的でないですね。これがニコンF2となると、現在においても最強メカニカルシャッターのボディということで魅力は落ちないのですが。ニコンFは実用の神であり、曖昧を楽しむカメラでは有りませんから。

流石にフジタ66は手が出ませんが、いつかコーワ6系は手に入らないかとも思います。あれも複雑なメカニズムで悩ましらしいですね。拙僧は今でもフェド3のボディのみを3000円で拾う夢を見ますよ。あの我々の美意識を超えたパッケージングは魅力的です。

フェド4は始めてみましたが、期待できるソビエトカメラですね。以前、ソビエト物の85mmが4000円で転がっていて引かれたのですが、距離計非連動なので断念しました。


F2+EEユニットの準備をなさるとは、与太郎殿の情熱を感じざるを得ません。

投稿: Rikkie | 2010年6月19日 (土) 02時46分

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