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2010年8月19日 (木)

渋いカメラ屋

Dscn9566  就職活動を始めた。ロクに仕事をせずカメラを拾っていると働かなくても喰える身分に見えてしまうかもしれないが、そんな事は無い。中国大陸のように心の広い妻が人並みに稼いでくれるからとカスミを食べているだけである。職業訓練校を卒業し、久しぶりに訪れた職安の崖っぷちな雰囲気で通帳の残高をリアルに突きつけられたら、流石に焦りを禁じ得なくなったのだ。

 それにしてもせちがない世の中である。時給750円のパートの求人に書類選考が必要なのだ。苦労して職務経歴書を書いて履歴書を埋める。なんとか出来上がったら写真を貼り付けるのだが、キラムラの店の奥でバイト店員に移させるのは嫌な気がしてきた。

 そこで向かったのは皆さんの町にもある、屋号にxxカメラとつきながらもカメラ販売は四半世紀前に諦めた黄昏時のカメラ屋だ。xxスタヂオでもいい。拙僧宅周辺には2件有り、片方は駅前でそれなりに営業してそう。もう一つは公営住宅外れにあって、やっていそうだが一体どうやって生計を立てているのか不思議な店だ。期待通りに前者は休業日で後者に行くことになった。

 手動扉を開けて挨拶をすると禿げた下着姿の爺さんが出てくる。素敵だ。流石にスタジオは年期が入っているものの立派でキタムラとは格の違いを感じる。まず目の前に生きたポラパック付きのマミヤRB67が三脚に立ってるのに感動するが、証明写真の撮影には例の2つレンズの付いたポラロイドカメラが登場して2度感動。実際にはフジのインスタントフィルムだろうが、営業写真(なのか?)でインスタントフィルムが現役なのにもびっくりだ。

 三脚の上でカメラが傾いているのが非常に気になったのだが、斜めにトリミングするのが巧の技らしい。イーゼルマスクをボールペンで引っかいて鋏で切って出来上がり。

 爺さんの技が書類選考で光るか?面接通過に期待を馳せる。

P.S.

 書類選考は、ちゃんと落ちました(;;。

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コメント

書類選考残念でしたね。今はどこも本当に渋いです。
うちの職場もかなりヤバいですよ。
なかなか昭和な写真屋さんですね。ケースも渋い(笑
モノクロ出したら手焼きのバライタであがってきそう。
写真屋さんもそうですが時計屋さんも
いったいどうやって稼いでるんしょうね。
転々っていう映画で主役の一人の三浦友和が
どうやって食べてるのかと聞いて追いかけ回されて
殴られるってシーンがありました。

投稿: はし | 2010年8月20日 (金) 12時40分

どもども、はし殿。

バンクーバの連中が3ヶ月タダ働きをさせられたうえに採用されない現実を他人事だと思っていたのが今はおろかですな。

拙僧の実家で埼玉の山東省にも非売品の懐中時計ばかりを並べている時計屋が有ります。あれなどは得意先の時計を修理しているだけで商売になるのでしょう。

文房具店やはんこ屋の生計も気になるところです。案外、市民が知ってはならない情報などを扱っているのかもしれませぬ(^^。

投稿: Rikkie | 2010年8月20日 (金) 23時05分

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