コニカミノルタ DimageX1
ディマージュXシリーズは屈曲光学系ズームレンズを搭載した「出っ張らないカメラ」として市場を賑わした。光学系の一部をプリズムやミラーで曲げる発想はそう新しいものではないが、製品としての完成度の高さが受け入れられたのであろう。しかし、たちまちソニーをはじめとしたライバル会社の同ジャンルが台頭してオリジナルのリードは失われてしまう。
ミノルタがコニカと合併してコニカミノルタになった時に、ネーミングからして「長くはないのでは」と不安に思った方は少なくないだろう。本カメラはコニカミノルタが薄型コンパクトデジカメのアドバンテージを再び確たるのもにしようと気合を入れたのは端々では分かる。
1.8型の大き目な800万画素級撮像素子に手ブレ補正機構を組み合わせたズームレンズは期待できるものである。しかし、実際に使ってみると、レスポンスをはじめとしてイマイチ芳しくない。肝心な画像もソニーの500万画素級の物の方がいいような気がして肩すかしである。
どうも、コニカミノルタのコンシューマカメラ事業の寿命を縮めたともいわれるらしが、満更的外れでもないのではという印象を持ってしまう。
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コメント
こっそり堂(笑)
イイですね。
この屈曲系の光学系というのは
特許とかに縛られてないんでしょうかね?
それとも随分昔の特許で切れてるとか・・・
投稿: nakky | 2011年7月14日 (木) 17時32分
どもども、nakky殿。
「こっそり堂」、一度こっそり中を見るべきかもしれません。この種の物は拙僧の少年期にもありましたから、心を躍らせたものです。
対物レンズから入った光線を折り曲げて感光体に導くのは割と古くからあるようです。あっしの知ったところではリコーテレカのようなディテクティブカメラの類とか写るんです望遠が挙げられます。
たしかニコンのビデオカメラはストックに内蔵した撮像素子に導いていました。多分、ムービーカメラとか産業カメラには例があるのではないでしょうか。
コニカミノルタはそれを薄型デジカメに応用したのが目のつげどころだったのでしょうが、それだけでは特許としては薄いという判断だったのでしょう。
投稿: Rikkie | 2011年7月14日 (木) 20時05分
Xシリーズを見るたびにミノルタデジタル哀歌というか悲哀を感ぜずにはいられません。だってほとんどの人にとってこのタイプの元祖は
ソニーだと思われてるでしょ。
結局、ここまで光学ファインダーを捨て切れなかったのと大掛かりなCM予算が取れなかったのが敗因ですかね。どちらもトップの決断で出来たと思うけどね。
アルファのときはできたけど、もはやそんな勇気はなかったんでしょうね。
投稿: 大佐 | 2011年7月17日 (日) 10時00分
どもども、大佐殿。
そういえばCCDシフト式手ブレ補正もミノルタが初めでしたっけ。
今、クールピクスのコンテンツを書いているんですが、ニコンがキムタクを起用したのは大英断だったと思うんですよね。実際、キムタク以降のクールピクスってよくできているんですよ。それまでのクールピクスってホワイトバランスにばらつきが有ったり、マクロモードで全くAFが合わなかったり使い勝手が悪かったですからね。別に品質を上げたんではなくてユーザーニーズ重視に軸足を置いたんでしょう。明確な路線変更とイメージ戦略が実を結びましたね。
ディマージュX1だって改めて自分のコンテンツに張り付けた画像はこってりしていいんですが、別に手前味噌じゃなくてブレたりフォーカスが遅くて被写体を外したカットが多いんですよね。兎に角、薄型で手振れ補正を搭載したかったのかは分かるんですが、持久力のあるブランドを続けるにしてはベースの煮詰めが甘すぎましたね。
投稿: Rikkie | 2011年7月17日 (日) 14時39分