2013櫻花名古屋中古カメラ市戦争決戦
割りとのんきに構えていた来年からの事業再開計画を一気に具体化する必要が発生し、11月は稼働が人間の限界を超え得ていた。12/7に一応のプレゼン発表を終えて、身体のテージも下げなければなのだが、拙僧は短期集中でクリティカルな問題を突破することは可能なのだが、その後に速やかに常識的なモチベーションに戻すことが難しい。なので、短期集中で生じた疲労がなかなか解消できないのだ。これは来年からの事業再開の際にも、重要な問題である。このあたりをコントロールできなければ、仕事を再開してもまた倒れちゃうからな。
今年も冬季名古屋中古カメラ・用品大バーゲン戦争が勃発した。拙僧の無秩序なゲリラ作戦の強行で師団の戦力は非合理な消耗を強いられていたが、今回はそこそこの資金が確保できた。勿論、拙僧がかき集めた戦力だから大したものではない。それに、年末年始には短期間だが帰郷するので、シリアスな戦闘は東京だ。拙僧も学んだので相応な戦力を消耗すべき「スイートな植民地」は東京で確保し、名古屋戦争では「一定の効果のある要地」くらいが相応だと理解していた。とはいえ、やるなら効果的であるべきだ。大抵の場合、梯団編成を組み、1次作戦から2次作戦へと随時戦力を投入するのだが、今回は初戦でけりをつけることにした。つまり、東京長征に備えて戦力を温存するためだ。皇紀二六七三年、戦争勃発初日に先頭を決するべく、戦線拡大を好まずのポリシーのもと、自動車化狙撃兵で構成する先兵隊と共に、メイテツ型エアクッション強襲揚陸艦でサカエ海岸へ向かう。
戦場到達は10:15。開戦から少々遅れたが、開場まで会場で待つのに並ぶというのも、ギラついてイマイチかなと思っていた。既に民族系諸侯による会戦が方々で展開していた。まず、判明したのは今回の中古カメラ戦争に参戦するセラー枢軸国が少なく、配置も変わっていたことだ。見れば民族系名古屋セラーと大阪大陸からの遠征軍で構成しており、東京からの宗主軍の参戦は皆無だった。なので、ジャンクカメラ戦線のパイは若干限定的であったが、拙僧の師団にとってはコンパクトで戦場を把握しやすいという見方もできる。
拙僧もアラフォーという有意義な階級に昇進したので、図々しくジャンク駕籠に並ぶ戦列に割り込み、戦車部隊を投入した。入り口に陣取っているのが毎回ジャンクを展開する興味深い民族系セラーなのだが、領地は確保してたものの、いつもに比べるとジャンクもアクセサリー類も数が少なかった。毎年見る人のよさそうな爺さんもいなかったし、本国では粛清の真っ最中なのだろうか。ひとまず、スイートな敵は確認できなかったので、なじみの戦場を後にして展示場を右まわりに進軍する。まず、見つけたのは籠の端っこの方に置いてあったカレナー35mmF2.8(プラクチカマウント)である。プライスタグは1500円。若干、カビを確認できたが傷やクモリは無く、ヘリコイドや絞りの動きも問題なさそうだったので、速攻でレジに向かう。後になって気づいたのだが、どうも、他の爺がキープしていたのを気づかずに奪取してしまったらしいな。ここは戦場である。抜かれたのを気づかなかった将官が悪い。次に偵察隊が報告したのがセコールマクロ80mmF2.8である。これは極めて重要な要衝であり、油断のならない敵だ。拙僧も1個自動車化狙撃兵連隊を投入して全面対決を挑む。ブツには前玉の一部のカビと周辺部に若干のバルサムを確認できた。マウントはマミヤ645の物らしい。標準レンズだって80mmF2.8なのにマクロも80mmってのは不思議だと思ったな。ペンタックス67やマミヤRB用のマクロレンズは確保してあるが、マミヤ645用マクロレンズは極めてスイートだ。バルサムは大した影響は無いと判断したが、カビの方だ。幸い、レンズの内部に発生しているのではなく、表面にこびりついているタイプだった。指面や爪でひっかくとそこそこは除去できて小さ問題にならないと判断し、2000円規模の戦力を消耗して敵を粉砕した。
一度、戦場の奥まで進撃し左回りで起点へ戻り、包囲戦の袋を閉じた。第一梯団の打撃力で敵の戦線を突破し、退却路の遮断は成功した。以降は第二梯団による残存敵兵の殲滅に遷移する。今回の戦争では無理をしてでもと思わせるスイートなブツは少なかった。確かに速度重視の包囲戦だったが、そもそも敵の数が少ないので進撃の速度が落ちなかったのだ。それは一つのブースに進撃を止めるようなスイートなブツが無かったということだから、戦争という意味では、必ずしも良いことではないな。第一梯団の機動により幾つかの進撃ルートを確認できたが、何れも拙僧の師団が早急に部隊を展開しなくても残るだろうと思われる目標だったので、進撃の速度を落とすように師団内に展開する。
実は師団としては確保したい理想的な敵が存在した。それはマミヤM645用のストラップ金具なのだ。これが無いために、マミヤM645の運用の為には三脚座に取り付けるストラップ金具にクラス相応のストラップを組み合わせているのだ。当然カメラは下を向き不安定になる。それに、この種のストラップ金具はカメラの大きさに関係なく、気を抜くと抜けるのだ。拙僧は年に2回は落下させている。なので、マミヤM645のストラップ金具の確保は重要な戦略目標なのだが、なかなか無いな。東京長征でも見つからなかった。ペンタックス67とかマミヤRB67とかハッセルなら見つかるのだが。新品も手に入ると思うのだが、4000~5000円くらいするのだが。しかし、今回の戦争でも見つけることはできなかった。
カレナー35mmF2.8(プラクチカマウント、小カビ) 1500円
マミヤ セコールマクロ 80mmF2.8(小カビ、バルサム) 2000円
キヤノン スーパーキャノマチックR35mmF2.5(小カビ) 1000円
コニカ ヘキサノン 135mmF2.5(ARマウント) 1000円
コミナー 200mmF4.5(Tマウント+コニカFマウント) 1000円
400TX(使用期限不明) 50円 x2
MR-9互換アルカリ電池 150円 x2
中古カメラGet(ニコンF6特集) 500円
今すぐ買える!!中古カメラカタログ 500円
カメラジャーナル121号 200円
戦果だけを見ると、今回の損害は比較的少なくて済んだ。それは、スイートなブツが少なかったという意味も含んでおり、良い結果とは一概に言えないな。熱いブツとしてはやはりセコールマクロ80mmF2.8であろう。コミナー200mmF4.5なんてのは絶対に使わないと思うのだが、Tマウント->コニカFマウントアダプターが付いていたのは、ちょっと嬉しい。
期限切れ400TXなんてのが使い物になるかは不明だが、テスト用フィルムに1本580円もするモノクロフィルムを使用するのがしんどいので確保してみた。本当に楽凱がコンシューマ用のモノクロフィルム「ラッキーパンSHD-100」を終了したのは痛い。あれなら、1本12元くらいだった。本(雑誌)が多いのは最近の拙僧がIT関係やマーケティングに関する本ばかり読んでいて息抜きがしたかったのだ。図書館のカメラ本なら、既に全て読んでしまった。
12時を過ぎる直前に三河に帰還する。
ところが、それだけでは戦闘は終わらなかった。名古屋の戦場から撤収した後に定期偵察内のキタムラジャンクでスイートなブツを見つけてしまったのだ。700円のペンタックスME-FとペンタックスMV-1、それに700円のSMCペンタックス50mmF1.4(旧)と600円のSMCペンタックスAズーム28~80mmF3.5~4.5である。なんかペンタックスづくしじゃないっすか。もっとも、熱かったのはペンタックスME-Fだ。実は専用AFレンズは確保してあるのだ。しかし、電池室を見たら腐食痕があって電池接点が1本欠けていた。こういうのは裏蓋を開けてみると悲観的な状況が想像できるのでパスした。ペンタックスMV-1も常用のテスト用LR44を詰めても露出計が無反応だった。これは拙僧が常に携帯しているテスト用LR44の消耗の可能性が高かったが、いずれにしろペンタックスMV-1なら師団内に半ダースは転がっているし、本日確保しなくても早々には無くならないと判断した。なので50mmF1.4とズームレンズだけを確保。ズームレンズもペンタックスAなのが興味深い。ズームレンズは滅多に拾わないので、師団の定員を満たしていないのだ。
更に戦闘は続く。我師団が調理水として常用しているスーパーマーケットが無料提供するマイナスイオン水を補給に行った際に、隣接する別のキタムラにも支隊を向けたのだ。たちまち、敵に捕捉され戦闘に突入してしまう。
戦果は下記の通りだ。
キヤノン AE-1プログラム(鳴き)
オリンパス μ-7000
ペンタックス オプティオS4
三洋 X1250
損害はキヤノンが500円で他は200円である。キヤノンはAシリーズの持病であるシャッターの鳴きが発生していたが、ひとまずは戦闘に耐えそうだ。μー7000は問題なし。オプティオS4はかなり前からジャンク駕籠に転がっていたのだが、既に使用経験があるのでパスしていた。今回買ってしまったのは気分が良かったからだ。ちょっと動作が不安定なのだが、しばらくバッテリーがエンプティの状態だと、そういう挙動を示す場合もあるので、早急な評価は避けたいな。三洋は師団内に対応するバッテリーが無かったので、ロワで注文した。
それでよかったね、と話を締めくくることができれば、まだ、幸いなのだ。本稿の執筆に割りと時間がかかってしまったのだが、今日も拾ってしまったな。ペンタックスFズーム28~80mmF3.5~4.5とSF7を拾ってしまう。プライスタグは双方とも200円。実際に使うかといえば微妙なのだが、拙僧が拾わなければジャンク籠の中で子供が乱暴に扱って本当のジャンクになってしまうので、拾ったのだ。駐屯地に帰還後、電池をつめたら双方ともOK。当時のペンタックスのエンジニアも、まさか自分達が設計する仕事がレンズ+ボディで400円に下るとは思わなかっただろうなあ。
そうこう言っているうちに、こんな物も届いてしまう。やはり、神の罰だろうな。
今回の戦争では別のミッションも発生していた。SNS系の女子のためにローライコードを物色したのだ。SNS系から女子からメールが来たのは予算5万円くらいで中判のカメラがほしいという要望だった。どうも、SNS系の若い男子が無節操にハッセルを薦めて困っていたらしい。どうせ連中は雑誌の受け売りで、実際にハッセルなんていじった事は無いだろう。拙僧も実際に撮影したことは無いが、店頭でいじった事はある。写りはいいかもしれないが、面倒なカメラだ。少なくても女子がスナップで運用するには現実的ではないな。それで、クセナーのローライコードを薦めたのだ。予算的にも無理が無いし、なにしろシュナイダーのクセナーである。その女子は新品で買ったナチュラに高額のナチュラ1600をつめたり、お爺さんから貰ったトプコン35にモノクロフィルムをつめるなど、割と感度のよい女子だったのだ。なのでクセナー付のローライコードは適切と思えた。そもそも、シュナイダー付の二眼レフをぶら下げた女子というのはハンサムである。
可能であれば、女子の時間に合わせて同行してもよかったのだが、女子も人並みに仕事をしているので金曜日の夜しか空いていないというのだ。拙僧はヒモなので自由な時間が組めるのだが、逆に金曜日の夜は妻の夕食を完璧に備える必要があるので無理だな。なので、いくつかのブースのローライコードを物色して報告することにしたのだ。それで、5.8万円の綺麗なⅣと3.8万円のイイ具合に使い込んだVを報告して、前者を薦めておいたのだ。そしたら、女子は後者を3.7万円で購入したらしいです。
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コメント
>来年からの事業再開計画を一気に具体化・・・
来年からは、"Rikkie社長"っと呼ばせて頂かな行けませんな^^)。
投稿: 鍛冶屋 | 2013年12月24日 (火) 21時53分
相変わらすの筆の冴え、文章の切れ味、今回の戦闘記も読み応え充分でした。
しかし凱旋帰国の途中でも戦闘、更に自国に戻っても戦い続けるなんてアレキサンダー大帝みたいね。
スーパーキャノマチックR35mmF2.5(小カビ) 1000円
おぉぉぉぉ!こんな物が千円で手に入るとは名古屋侮り難し。
投稿: 大佐 | 2013年12月24日 (火) 23時45分
どもども、鍛冶屋殿。
いやいや、結局、どこも採用てくれなかったということですよ。
自営業なんて父親を見ていますから、絶対に嫌だと思っていたのですが。
投稿: Rikkie | 2013年12月25日 (水) 07時42分
どもども、大佐殿。
何といっても戦争ですから、報告も力が入ります。
スーパーキャノマチック35mmF2.5は2個目なんですが、今回のブツの方が綺麗で程度がイイですよね。
昨日は定期偵察内のキタムラのジャンク駕籠にNEX5(1000円)とAFーDニッコール105mmF2.8マイクロ(2000円)が転がっていたんですよね。それでレジに持って行ったんですが、顔見知りの店員がNEX5は水没モノだとこっそり教えてくれたので、ニッコールだ撃破。
フィルター枠に歪みがあるものの、動作は快調すわ。
投稿: Rikkie | 2013年12月25日 (水) 07時53分
マミヤセコールマクロは熱いですね。
こちらは、既報の通りあまりお買い得でもなかった35mmカメラ3点で打ち止めです。
その前の大阪遠征では、マミヤセコールC55mmF2.8の美品ジャンク(但し絞り不動)を入手して復活させてるし、毎回当たりって訳には行かないですよね。
投稿: ゲルベ | 2013年12月25日 (水) 22時17分
どもども、ゲルべ殿。
このマクロセコールは拾いモノですよ。バルサムなんて端の方にチョットだけだし、多少のカビなんて拙僧レベルの写真に影響ないですから。
ボディが無いのは、既にボディは溢れていて、持っていない機種なんてジャンク駕籠には並んでいないですね。
戦後も三河でのゲリラ戦は続いており、先日はAF-Dニッコール105mmF2.8を2000円で確保しました。
この2週間で3ダースはカメラ・レンズが増えている気がするんですが、そろそろ、あの種の機関に隔離されなければかもしれませんね。
投稿: Rikkie | 2013年12月26日 (木) 03時36分
いまだに「カメラ市」未体験なので、こうした記事は心躍ります!
それにしても凄い。私は一日で3台以上カメラを購入したことがないので一挙にこんなたくさんのカメラを手にすると発狂しそうです(笑)
投稿: ぴんぼけ | 2013年12月31日 (火) 10時45分
どもども、ぴんぼけ殿。
一日に3台以上のカメラを購入したことが無いのは自制心が正常に動作なさっているのでしょう。
拙僧などは「イイ物だけを少量に」と思っているのですが、実現した験しがありません。
昨年29日から東京入りして、各地で転戦しました。「東京こそイイ物を」と思っていたのですが、結局「乱雑な物量作戦」になってしまいましたね。人間が小さいのでしょう。
多くのブツは発送したのですが、日東商事の処理液ボトル(多分、未使用品)はバックに入らなかったのでハンドキャリーしました。東京から中華街、鎌倉、江の島とハンドキャリーするくらいなら、1ボトル100円でも特ではないのではとも思うのですが、やっぱりビックの新品の値段を見ると「中野なら100~300円だ」と思うと、躊躇しちゃうんですよね。
得の低さでしょうなあ。
投稿: Rikkie | 2014年1月 1日 (水) 09時05分