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2014年2月12日 (水)

コニカ ビックミニ(初代)

Dscn1629 70~80年代に単車のムーブメントがあったようだ。あったようだというのは、拙僧が単車に人生を賭けたのは90年代だったからよくは知らない。それでも新宿の大ガードとか秋葉原(アキバのOKAKUの気合が違うのはMVアグスタとかホンダNRとか単車に投下する資本の桁違いだった)では勇壮な車列を拝めた。今でもアルタと紀伊国屋の間の路とかスバルビルの前とかで、そこそこの単車を拝めるが、かつての賑わいは無いな。それが駐車規制の厳格化なのか単車の衰退なのか、原因は両方だろう。そう言えば3年ほど前までスバルビルの端っこの自動販売機が羅列している前にスズキのウルフ250(最終型)を見たが、今は無い。そういうのは寂しいよな。

 拙僧の原付ではなく単車のデビューがスズキGSX400Rインパルス(三代目)だった。湘爆でやたらGSが有名だったから、拙僧も僅かにGS400Eに関心を持ったのだが、荻窪の単車屋に

「あのGSと今のGSは別ものだよ~」

と言われて道を外さないですんだ。GS400Eも恵比須にオーナーがいらっしゃったのだが、なかなか見ない単車だった。GSX750Fも見たな。これも希少車なんだが、意外と速いらしい。そりゃパワーソースがGSX-Rなんだから速いのは当たり前なんだが、当時はツアラーとされて格下とされていた。最近。「KATNA」銘を与えたヨーロッパ人好みのスタイリングのモデルがあるんだが、多分、共通性は無いだろうな。スズキの事だからGSF750をツアラーっぽく小さく手を入れたのだろう。

Image90  そんな80年代の初期に登場したのが本カメラ「コニカ ビックミニ」である。また単車の話に戻るが、80年代では250ccですら水冷DOHC4バルブ4気筒で45馬力を誇った。2004年以降のニンジャなんておもちゃみたいなものだ。エコでチープな現在では、時代が求めていないので、今更言ってもしょうがないな。それでもYahoo検索で「GSXR250」で検索すると

「GSR250ではありませんか?」

って表示するのはどうよ。つまんねー世の中だなあ。

 それで本カメラなのだ。GSXR250SPがアルミダイヤモンドフレームにクロスミッションを組みあわせた「勝てるマシン」として進化し、乗り手を選ぶマシンになったように(違う気もする)、ズームレンズを搭載したコンパクトカメラは肥大化し、既にコンパクトではなくなってしまった。シンプルな単気筒でライトウェイトスポーツでチープに楽しむ250ccの良さは存在し、カワサキのCS250とかスズキのグース250とか登場するのだが、そこそこ成功したのはヤマハのSRX250くらいだろうか。そんな感じで単焦点の35mmF3.5のレンズを搭載した本カメラが登場する。コニカのノウハウからしたら易い仕事だろう。しかも、ズームレンズ搭載機のスペックは立派なカメラでも、写りは

「30年も前のスーパータクマー35mmF3.5の方がよかったよな」

という疑問を持っていた有経験者に、タクマー時代の写真描写のクオリティのレンズを搭載した本カメラはヒットとなった。間接的には直後の高級コンパクトカメラの指針にもなっている筈である。

Image17  拙僧も評判を聞いて入手したのだが、実際の撮影までは時間がかかった。というのも本カメラの生存率は案外低いのだ。大きな要因は裏蓋のヒンジを経由するフレキ基盤が断絶するのだが、それが無事でも不安定な個体が多い。しかし、既に25年くらい前の電子カメラなので、それを非難するのは酷と言う物だ。

 写りは確かなので活きている個体を見つけたら確保してほしい。

 コンテンツもご覧いただきたい。 

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コメント

ビッグミニ、もう少し可愛ければ言うこと無しなんですが
手にしたいと思っていても、まだ使ったことがないのですよ
エスピオミニと欲しいカメラにありますよ

投稿: M | 2014年2月16日 (日) 07時50分

自分らは、自転車→原付→バイク→車・・・っと、行動半径が
広がるごとに楽しかった物ですが、今はもう車文化同様、
単車も“若者”から離れ、おっちゃん・じいちゃん達の”道楽”に
なっちゃいましたね^^;)。

投稿: 鍛冶屋 | 2014年2月16日 (日) 09時49分

どもどもM殿。

ビックミニのぼてっとしたスタイリングも悪くないですよ(^^。
売れたカメラですからジャンク駕籠でも良く見かけますが、そろそろ製品寿命らしく、稼働状態の物は少なくなっているようです。

エスピオミニは見たことが無いですね。是非、ペンタックスの単焦点を味わいたいものです。

投稿: Rikkie | 2014年2月16日 (日) 16時21分

どもども、鍛冶屋殿。

若者の可処分所得が低くなって、なかなか自動車は変えないようなんですよね。買えても見るも悲惨な安普請のエコ軽自動車か125ccの単車くらいです。

SNS系の単車のイベントに参加しても、じーさんばかりですよ。あっしもその例外ではないですが(泣。

投稿: Rikkie | 2014年2月16日 (日) 16時23分

このカメラは黙っていても売れましたね。
ケースが別売で、ケースが足りなかったり、本体も品切れになりやすかったです。
サムライの販売員として1年間カメラの売り越しましたが、2焦点、ズームと買い替える人が多かった中、ワイシャツのポケットに入る大きさでA4サイズのものまでが接写できるというのは快挙で、本当はみんなこういうカメラを望んでいたのではないか。。。
いつでもどこでも、そして自由にあまり制限を感じずに撮れるカメラが初代ビッグミニA4によって達成された。。。
そう思いました。

コニカがなかなかヒットを出せずにいた中、他社に迎合せずに久々の大ヒットとなりました。
迎合チックなZup-80(これは比較的よく売れたけれど)AIBORGなどはぽシャリ、HEXARが定評を受けたのはこのちょっと後でした。

懐かしい。

どこでも持ち歩けて自由度の高いカメラ。

デジカメから入った人にはこの昂揚感は味わえないだろうなぁ。

おぢさんのぼやきでありました。

投稿: 横須賀与太郎 | 2014年2月18日 (火) 23時21分

どもども、横須賀与太郎殿。

サムライの時代ですかあ、あっしは工業高校生の頃かもしれないですね。
もう一度、ちゃんと調べてみました。リコーがそれなりに単焦点レンズ機を出していたと思っていたのですが、AFステップが5だというから話にならないですね。フジフィルムのカルティアトラベルミニもオリンパスμも本カメラの後ですから、「本当の写真を撮りたい」ニーズを開拓した意味で本カメラはマイルストーンですね。

突起の無いノペッとしたスタイリングも、ポケットから取り出しやすい工夫なのでしょうね。

コンパクトカメラとマクロモードの組合せは今は常識ですし、割と牧歌的なAFコンパクトカメラの時代にも似た機能がありましたが、AFコンパクトカメラの技術ノウハウを充分に蓄積した80年代後半に、ちゃんとした機能として搭載したのは立派と言えるのでは。

今やどこにでも携帯するのはスマートフォンかパット系端末ですから、カメラで昂揚感を感じるこ事は無いでしょうねえ。

投稿: Rikkie | 2014年2月19日 (水) 12時05分

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