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2015年9月16日 (水)

エプソン CP-920Z

Dscn0643我々からすると黒死病のように憎たらしいP-51マスタングだが、悔しいが戦闘機の出来としてはパーフェクトだった。そのマスタングのパワーソースがイギリスのマリーンから派生したというのは割と知られたトリビアだろう。不思議なのは本家のマリーンを搭載したスピットファイアがそれ程の出来ではない(もしも本コンテンツの読者にイギリス人がいたら激怒するだろうな)ことだ。いや、あれはあれでよく出来た戦闘機でなちーすドイツを駆逐したのだが、特に航続距離がマスタングの半分くらいというのはどういう事よ、と思ってしまう。それは空力的なデザインの処理とか、そもそもの設計思想が違うからと思っていたのだが、それだけではないらしい。

Epsn0044同じマリーンを使うからと言っても、イギリスで生産したエンジンをワザワザ大西洋を渡ってマスタングに組み立てたとは拙僧も思っていなかった。マスタングのマリーンはパッカードで製造していたらしいのだが、そこは航空機用エンジンにも作っていて、高級自動車も作っていたパッカードだ。ロールスロイスのマリーンがキャブだったのに対し、パッカードのマリーンは燃料噴射式だったし、クランクシャフトのベアリングに銀を使ったり、色々な部分で改良を施していた。それでいて熟練工の工作精度も高いときたから、本家のマリーンよりも高パフォーマンスをたたき出したらしい。ロクに教育・訓練もしていない女子供に突貫工事で航空機エンジンを組立させていた貧乏国とはえらい違いだな。なので、ベースモデルは一緒でも改良や改造のさじ加減で具合は随分異なるのだ。

Epsn0087本カメラはエプソンのデジカメだが製造したのは三洋電機である。別にエプソンがずるをしたのではなくて、130~400万画素級のデジカメ時代は、ニコンやオリンパスと言った伝統的光学機器メーカーのデジカメも三洋電機がマザーベースを作っていた。本カメラを調べて気になるのは、どうも本カメラのマザーベースとレンズはキヤノンのパワーショットG1と同一なのではという説があるのである。ニコンのフラッグシップ(当時)であるクールピクス950だって三洋電機製なのだから不思議ではないが、純血主義者の多いキヤノンのフォロワーからすると信じられない事態なのではないだろうか。なにしろ「ヤ」の字が大きいとか小さいとかで大騒ぎしたりネチネチ攻撃したりする方々だからな。

重要なのはカメラのパフォーマンスであり、ベースに近い部品がどこで作ったのかは重要ではない。工業製品とはそういうものであり、第二次世界大戦だって陸軍と海軍では燃料のオクタン価が違ったり銃弾の規格が違ったりする融通の利かない軍隊は勝てなかった。

もっとも、現在ではエプソンがデジカメを作っていたというだけで想像が難しいよな。

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コメント

最近ではペンタのMXとスタイラスが全く同スペックで調べたらOEMだったという事がありました。元々、センサーを作っているのは昔から数社だけなので、あとは味付けや外観だけなんですよねえ。それにしてもこの時代のカメラは個性があっていいですねえ。
低画素でノイズがある方が写真らしくて僕は好きです😄

投稿: ざっく | 2015年9月16日 (水) 06時39分

どもども、ざっく殿。

スタイラスって何だろうと思ったらオリンパスのデジカメですか。
仰る通り撮像素子を作っているのは数社ですよね。勿論、味付けが重要なのですが、カメラ雑誌のメカニカルレポートを読むとハテナと思ってしまいます。
ロワークラスのデジカメなんて中身はGEか愛国者かもしれないですし。

写真と画像は違うと思っているのですが、低画素でノイズが乗っている方が、大らかで写真に近いですね。

投稿: Rikkie | 2015年9月16日 (水) 16時05分

OEMって、コストダウンと商品構成の穴を埋める(ウチだって全部出してるんだぞという虚勢)為に、家電業界ではよく使われた手でした

但し、今回のエプソンの例はOEMというより「独自仕様の外注」でしょうね
ニコンも噂ではCOOLPIX885から、レンズユニットを三洋に供給して、その他は三洋製の外注ニコンブランドとして売っていたそうです
又、オリンパスもE100RSは、レンズユニットはキャノン製、その他は三洋製、ブランドはオリンパスという状況らしいです

精密機械のカメラでは全部自社製は少なく、古くはニコマートなんかもシャッターユニット全部他社製だったという話も聞きました
デジカメの場合は、中心部はASICと呼ばれる専用LSIでしょうから、作れる会社は限られます
撮像素子、レンズユニット、制御系、外装同じでソフトで味付けだけ変えるというパターンは、これから増えるでしょう(噂では、パナのFZ50とライカのLUX2は、ハードは全て同じですが、内蔵ファームが違っていて、撮影画像も異なるという話です)

エプソンも半分道楽でデジカメ始めたんですけど、本体が一時期大赤字出して、色んな事業から撤退しましたよね
エプソンはレンズを自社で全く生産しない珍しいカメラメーカーだったんですけどね
R-D1系列もレンジファインダーだけどAPS-Cで広角が撮れないとか・・ちょっと意味不明でした

そういう意味では、頑張ってるシグマあたりを応援してあげないといけないかな・・とも思ってます

投稿: 秋刀魚 | 2015年9月16日 (水) 18時34分

まいどです Rikkie師匠。

デジカメ事業から撤退した企業って、結構ありますよね。
PC事業そのものから撤退した”三菱”や、何故に此処が?
っと思う”ユニデン”何かもデジカメを出していましたし、
それらの光学系とかの供給元に興味が沸きますね。

先ごろ、”ビクター”の”デジカメ”を入手しましたが、
出来はもう笑っちゃいますよ^^;)。

投稿: 鍛冶屋 | 2015年9月16日 (水) 21時26分

どもども、秋刀魚殿。

家電は官能性の低い工業製品ですからOEMであっても違和感はないですよね。

確かにエプソンも他のメーカーもOEMというよりは「独自仕様の外注」でしょうね。デジカメの場合は官能的要素が強いですから、それなりにオリジナリティが求められます。

それはそれで結構な話なのですが、「ビスの1本までxxx(メーカ名)のこだわりが感じられる」なんていうカメラ雑誌のメカライターの記事を見ると違和感があるものです。

ニコンはニコレックスでM社に丸投げして懲りたから、OEMでも慎重になったようです。勿論、ニコマートはコパルスクエアですが、ニコンの品質管理やテイストは感じられます。FM10だって、ニコンからの積極的なアプローチで独自の改良や品質基準があったとされていますね。

シグマの人と話を聞いたことがあるんですが、レンズからシャッターユニットまで、全て内製だと言っていました。規格ものはバッテリーくらい。凄いことだと思います。

DPシリーズをレンズ交換にしてほしいなんて言う馬鹿な連中がいたので、理想的な光学系を追求するなら、レンズシャッターの位置までレンズによって異なるという話を聞いて、やはりDPシリーズは拘っているなあと感心しました。

シグマには頑張ってほしいですね。

投稿: Rikkie | 2015年9月17日 (木) 04時36分

どもども、鍛冶屋殿。

三菱のデジカメってカードスタイルのDJ1000とかでしょうか。あれも亜土電子が作っていたような気がします。
PCカードで転送した気がするので、本当に撮影結果を転送しようとしたら古いPCが必要ですね。

ビクターもどのビクターか気になりますね。
一説ではビクターのデジカメのエンジニアがパナソニックのルミックスシリーズスタート機のDMC-F7をデザインしたとも聞きますね。

拙僧の変カメは京セラのDA-1でしょうか。これも内蔵メモリ機でPCへの転送は画像キャプチャーが必要なのですが、いつかは試したいですね。

家電メーカー製のデジカメはシャープが結構本気で面白いですよ。

投稿: Rikkie | 2015年9月17日 (木) 04時40分

どもです。

>DJ1000とかでしょうか。あれも亜土電子・・・
あれは、三菱が作って亜土電子(T-ZONE)に供給したって
事じゃないでしょうか?。
三菱にも産業カメラの技術はあったでしょうから、結構参入は
易かったのかも知れませんね(続かなかったけど…)。

>シャープが結構本気で面白いですよ
同意^^) EZ-1は売らずに(売れずに...)に持っています。
docomoのトイデジ”Eggy”は、インターフェースからして
まんまシャープ製ですよ。
 

投稿: 鍛冶屋 | 2015年9月17日 (木) 12時37分

どもども、鍛冶屋殿。

T-Zoneで会話が成立してしまうだけで嬉しいですね。

「ハッキリ言って、超激安!」

の掛け声も歴史の彼方でしょうか。

確かに三菱が作って亜土電子が展開したんでしょうね。当時の薄らデカいソープケースのようなデジカメの中でスリムなボディは大したものですが、あまり評判にはなりませんでしたね。拙僧も持っているんですが、演習にも動員していません。

Eggyも持っているんですがバッテリーが無いので持ち腐れです。ACアダプターで動作確認は出来ているんですが。
単車用のバッテリーに変圧器をつけて屋外撮影と思ったこともあるのですが、実現は出来ませんでしたねえ。

投稿: Rikkie | 2015年9月17日 (木) 14時10分

こんばんは。

カメラの話題はもはや出尽くしてしまった状態なので、私は航空機の方をネタにコメいたします。

話題のP-51ですが、ノースアメリカンが突貫工事で作った割には名機になりましたよね。

でも1段階踏んでからで、初期のアリソンエンジン(笑 ではパッとしなかったのに、マーリンエンジンに換装した所で名機となった訳です。

P-51は最高速度と、そのデザインが名機として語られるのですが、私としてはバブルキャノピーあれが、日本とアメリカの技術力の差として感じられます。

生まれた時から名機の零戦でも、枠だらけの水滴風防ですし。

そうそう零戦という機種名が例に出ましたが、私個人としては零戦よりも艦爆 彗星一二型が、航空機のデザインでは一番好きなのですよ。

デザインだけの話であり、アツタは基本アレですし、飛べば回れば性能は素晴らしいのですが、でもやはりアツタが.....。

次に好きなのは哀愁感じる一式陸攻ですかね。
戦闘機の護衛なし防弾無しの陸攻何かで、飛び立った日には...もはや...。

日本機は今回のネタではありませんので、スピットファイアですが、私も好きではありません。

バトルオブ ブリテンでドイツ空軍を撃退したとか、イギリスを勝利に導いたとか高らかに語ってきますが 「それそんなに凄いか?」という具合にしか思えない私です。
(ターボチャージャーの件は除く)

これ以上、語るとイギリス人かスピットファイア好きが怒ってきそうなので、ここで。

最後にパッカードですね。
パッカードマリーンがそこまで改良されていたとは知りませんでした。

高級車メーカであり、素晴らしい乗用車を生産してきたパッカードですが、戦後はパッとしませんでしたよね。

血迷ってスチュードベーカー買っちゃって大衆車ジャンルにも手を出したり....(笑

結局、1950年代末に倒産して、今でもデトロイト市中心部に広大なパッカードの廃墟が残っているとか...。

今ではデトロイト市そのものが廃墟状態みたいと笑っていますが、1940年のデトロイト市の写真を見て、衝撃を受けた私でした。

投稿: nico nico | 2015年9月18日 (金) 00時49分

どもども、nico nico殿。

なるほど、バブルキャノピーですか。やはり、技術畑のnico nico殿は目の付け所が違いますね。小学生時代の拙僧は日本機の枠がカッコいいと思っていましたが、あのバブルキャノピーを抜くのは大変でしょうね。

P-51マスタングはアリソンからマリーンに変更して大成功したわけですが、P-39エアラコブラは逆に排気タービンを外して米英からは駄目を出されてしまいました。それをソ連が拾って大活躍させたというのは航空機の運命もいろいろだなあと思ってしまいます。

確かに液冷の彗星も美しい航空機であります。確か松本零士氏のマンガでも主役になったことがあると思うのですが。飛燕なども昔は気位ばかりが高くて仕事ができない感じで好ましく思わなかったですが、なかなか精悍なスタイリングですね。

一式陸攻は「戦争をする航空機」として、よくできたデザインだと思います。せめてインテグラル式タンクを防弾にしてくればなあと思うのですが、物資が無かったのか、軍の要求が無茶だったのか、哀愁漂う航空機になってしまいましたね。後のブログで触れるのですが、零戦は「戦争をする航空機」としてはデザインが優美過ぎて生産性や保守性からすればどうなのだ等と思ってしまいます。
一説によると防弾装備を外す案は三菱側からアプローチがあったとも聞いています。翼の下面は防弾処理を施していたとも聞きますね。

ちなみに拙僧が好きなのは雷電ですね。お世辞にも精錬されたスタイリングとは言えませんが、初めて作ったプラモデルということもあって贔屓にしているんです。日本機ネタはまだ控えているので、ちょっと隠しますが。

そうえいば北海道でカブで日本一周をしている青年と会ったのですが、故郷に置いた愛車がピカピカにレストアされたスチュードベーカーだかナッシュの50年代の大衆車でしたね。お金には全く困らないのでしょう。

今、貧乏旅行をしている連中は基本的には喰うに困っていない方々で、テントを張れなくてトイレで寝るというのも余興なのでしょう。

投稿: Rikkie | 2015年9月18日 (金) 08時10分

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