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2016年9月10日 (土)

コンタックスII+ゾナー50mmF2

Dscn4788基本的に本ブログでは紹介したカメラをブログに掲載し、詳細を綴ったコンテンツ(HP)をセットにしているのですが、今回はコンテンツの方が用意出来ませんでした。面目ないっす。でも、紹介するブツは小物じゃないっすよ。コンタックスIIです。戦後のIIaやキエフじゃないっすよ。ナチーす時代の戦前のブツです。
世が世なら拙僧の師団に転がってくることはまずないブツです。それが傷だらけのゾナー50mmF2付きで17800円。勿論、発見時もこれで本気で撮影しようなどとは露も思いませぬ。それにゾナーの傷が傷やカビに寛容な拙僧から見ても「うーむ、ちょっとなあ」と思える程だったんですよね。ちなみに、拙僧は傷やカビは寛容ですがクモリにはナーバスです。でも17800円ですよ、お父さん。素通りできますか?できないっすよね。なので、ひとまず名古屋キタムラ買い取りセンターには取り置きしてもらったんですよね。
それでひとまず三河の駐屯地に帰還したのですが、無視できないっしょ。付き合いの多い三河のキタムラに取り寄せて貰いました。そういう事が出来るんです。それで、翌日か翌々日には届いたんですが、シャッターがひとまずそれなりに切れるとか、ファインダーの距離計像がひとまずそれなりに合っているのは名古屋で確認しておきましたからね。そうは言っても17800円は拙僧の師団では決して軽い損害ではないですから、店頭でさんざん弄って、予備の独立戦車大隊を失って鹵獲しましたよ。

Dscn4793鹵獲した時には「これで真面目に撮影することはまずないな」と思っていたんですが、いざ配備して動作するんですから、やっぱり実戦を経験したいじゃないですか。なので帰郷時に動員しましたよ。流石に、イキナリ東京で振り回すのは気が引けたので、イルクーツクで前線評価をしたんですよね。そしたら、案の定、巻き上げノブが途中で止まっちゃう。ダミーフィルムの時には、そんなことにはならなかったんですが、やっぱり駄目かなあと思いましたよ。実家に帰宅して布団の中でフィルム蓋を開けたんですが、フィルムがジャムって蛇腹みたいに折れ曲がっている。それで半分以上は実戦投入を諦めたんですが、ひとまずフィルムを再装填したんですよね。そうしたら、どうやら巻き上げノブをゆっくり回すと大丈夫なようなんですよね。それでアクロスを1本通しました。

Dscn4801その後、コンタックスIIはどうしたかというと、今回の帰郷は実家にある残しておきたいモノは三河の駐屯地に送り、処分したいモノは自分の手で処分するのが主任務だったんですよね。親なんかに任せるとまるでアテにならないですから。コンタックスIIは同じくイルクーツクで試射したペトリと一緒に三河にゆうパックで送りました。ペトリと一緒にコンタックスIIをゆうパックで送るなんて10数年前ならドイツ純血主義者から糾弾されるところでしょうが、今は2016年だし、そういう方は人生を卒業なさっているだろうから構わないと思ったんですよね。ちゃんとネガに使い物になるカットが写っているかわからないし。

Image8勿論、ネガはゆうパックで送ることはできないので、心の故郷である新宿をベースに撮影した東京スナップと一緒に三河の駐屯地まで持ち帰りました。撮影したのは110判フィルムも含めて13本。早速、現像したいのは山々だったのですが、なにせ8月の盛り。液温は30度を超え、とても自家現像できる環境では無かったんですよね。あっしは氷を使う程、器用じゃないし。それで、ネガは110判と初めて使ったオリエンタル400を1本キタムラに出しただけで、秋まで寝かせるつもりだったんですよ。

Image28それが、幸か不幸か台風が来て液温が27度まで下がって午前中は持ちそうだったんですよね。それで残りの11本のネガを一気に現像しました。SPD原液で5分のオシオシやっつけ現像。TMAX400だろうがオリエンタル400だろうが、アクロスと一緒にパターソンのタンクに放り込んで、大雑把な時間計測で現像ですわ。途中、水洗の後にイキナリ停止液を入れてしまって焦ったり嘆いたりしたんですが、それなりに絵は出ているようでした。今のところ、まだアクロスしかフィルムスキャンしていないので、結果は不安なのですが。
Image30_2それで、コンタックスIIのネガなんですが、それなりに写っていました。傷の影響か光線状態によっては不明瞭なカットが存在するのですが、コマがすっ飛んだり、明らかにシャッター幕が不良だったりはしないようです。これは、もしかしたらラッキーか?

そうなると、文物として鹵獲したコンタックスII用に、そぞろちゃんとしたゾナー50mmF2か50mmF1.5を奢ってやりたくなります。何しろエルマーより、かなり安いですからね。

それでレンズを買った途端にボディがパーということも大いにあり得るのですが。

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コメント

これは写りがどうとか、いう問題ではなくてロバート・キャパがDデイを撮ったのがコンタックスにゾナーですよ。


確か黒のコンタックスだった気がしますが。M3にズミクロン50mmがブレッソンの象徴のように一度は使ってみたい組み合わせ。コンタックスで行くか?ライカで行くか?は一生の問題でもありました。僕はヤシコンの時代にコンタックスT2を手に入れ、いつかはゾナー、テッサーでキャパのようにと夢みてました。デジタル時代になり、パナにライカがついてフィルムの中古がさがり、今はライカ党になりましたが、常にコンタックスのレンジファインダーは気になってました。ツァイスの名は残りましたが、コンタックスのブランドがな今、とても寂しいです😃

投稿: ざっく | 2016年9月10日 (土) 05時57分

どもども、ざっく殿。

全く、その通りなんですよね。

拙僧も文物として購入したのですが、やっぱり動くとなると撮影してみたくなるものです。幸いに撮影に使えました。何時まで動くかはわからないのですが、少しでも長く付き合いたいものです。

拙僧が初めて手に入れたのがコンタックスT2でした。拙僧は割と反権威主義なところがあるので、斜めにみていたのですが、良いものはいいですね。

それでも、京セラのゾナーと、ツアイスイコンに付いているゾナーは違うものだと思っていましたから、嬉しいものです。

ソニーのツアイスと聞くと、ウンザリしますが、コシナだと、一抹の希望が持てます。

投稿: Rikkie | 2016年9月10日 (土) 10時08分

おぉ!コンタックス迎撃おめでとうございます。

レンズ代で本体も一緒に入手したのはお見事です。コンタックスは初代はかなり気難しいお嬢様でしたが、IIになって淑女になりました。

それでもバルナックよりは優しく接するのが望ましいです。

鎧戸式メタルシャッターに一軸シャッターダイヤル、バヨネットマウント、1/1000しゃたー、一眼ファインダーなど、ライカがスポーツカーならコンタックスはF1カーみたいなカメラでした。

投稿: | 2016年9月10日 (土) 23時46分

また名無しの権兵衛でコメントしてしまいました。

投稿: 大佐 | 2016年9月10日 (土) 23時47分

どもども、大佐殿。

大佐殿には以前、東京長征の際に秘密裡にコンタックスIIの出撃をお伝えしましね。

途中トラブルも発生しましたが、試験運用も兼ねた迎撃戦としては、まずまずな結果を出すことができました。

とはい、えただでさえコンタックスだし戦前のブツですから、とにかく慎重な運用を心がけねばならないですよね。

拙僧がカメラ趣味を始めた頃に、我が家にコンタックスIIとゾナーがやってくるなどは夢にも思いませんでした。いや、キタムラ買い取りセンター名古屋で見かけた時まで有り得ないと思っていましたね。

とにかく、巻き上げノブを新調に扱うのが肝心と思われます。

投稿: Rikkie | 2016年9月12日 (月) 10時24分

おー、コンタックスⅡおめでとうございます。かっこいい。
ニコンもいいけど、こうしてみると、やはり一度は元祖に行くべきですね。

ゾナー、そこまでカビ、傷があるとは思えない写りに見えます。瑕疵は前玉の方でしょうか。
F2とF1.5 の違いも見てみたいですね。

投稿: だいきちボンバー | 2016年9月13日 (火) 00時43分

どもども、だいきちボンバー殿。

やっぱり、カッコイイです。
戦争を跨いだというのも、伝説感があってよいものです。

傷は前玉でかなり目立つのですが巡行であれば、それほど気になりませんね。

しかし、そぞろゾナー50mmF2、ゾナー50mmF1.5が欲しくなりますね。

エルマーより、かなり安いですし。

投稿: Rikkie | 2016年9月13日 (火) 04時48分

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