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2016年10月 8日 (土)

オリンパス C-4040Zoom

Dscn3997とうとう「チャンプロード」が休刊となったらしい。 拙僧が20代の頃、仕事で疲れ切った時にコンビニで立ち読みし、自分の置かれている状況は満更でもないな、と勇気を頂いたキレた雑誌だ。どうやら21世紀になって購買層が変わったらしい。従来は帝国主義者の占領地教育への反骨精神を持った中高生が主流だったが、現在の彼らにとっては単車なんて高くて買えないし、先輩が譲ってくれるGSやCBXなんて製品寿命を終えているし。4stのモッサリした原チャリでミラやアルトにあおられるくらいなら、スマートフォンでポルノ動画でも観たいのが本音だろう。

そこで切り替わった読者層が「旧車會」の皆さんだ。「昔、やんちゃしていた」という自営業のお父さんが営業車として「経費」として、プリウスが買えるほど「適当な名前の手当金」を投入し、レストアした素晴らしいコンディションのCB750KとかGT380とかGS250Eに乗って、大勢で真昼間から爆音を放っているのだ。奥さんやお子さんがリアシートに乗っている場合もある。編集側も購買層のシフトに対応したのだが、そうなるとますます中高生からの求心力を失い、休刊となったらしい。

もっとも、ヤンキー層の比率はそれほど変化がなく、「やんちゃな行為」がネットを駆使したものになったり、知恵がついて露出を上手く避けたりして、表面化していないだけのようだ。

それにしても、また、一つ昭和が終わった。

P513002635万画素級が当たり前だった時代に85万画素級のデジカメを出したりして旧世紀のデジカメにアドバンテージを発揮していたのがオリンパスだ。130~300万画素級時代にデジカメ市場を謳歌していた言っても過言ではない。その中核となるのがキャメディアC-2000Zoomシリーズで、スグに300万画素化したり、当時は稀な開放値F1.8のレンズを搭載したり、大幅にシリーズ展開をした。しかし、新世紀までC-2000Zoomをベースにしたデザインを継承するのは無理があり古臭くなった。

レンズ固定式だが実用本格的一眼レフカメラであるE-10/20を投入したオリンパスだったが、市場はレンズ交換時の埃の侵入なんて技術的に何とかして、レンズなんて安物でイイから交換式にしてくれというものだった。オリンパスは伝統的に自社からエポックメイキングなカメラを創出する腕を持っているが、ユーザーの声を軽視する傾向がある。でなければOM707なんて出さない。オリンパスの黄金時代である旧世紀も、また終わった。

コンテンツもご覧いただきたい。

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コメント

ついこの前、C3040を購入した当方の言うのも何ですが、ここらの機種は、そろそろ忘却の彼方・・という状況ですよね

スマメは手に入っても、スマメを読めるカードリーダーが絶滅危惧種状態なんですよ
オリンパスも意固地にならず素直にCFを採用していれば、まだ使えたカメラだと思います

オリンパスは、このシリーズの完成形とも言えるC5050がCCD不良に巻き込まれて、殆ど生存していない状況・・
当方のC3040もそうですが、極一部のコレクターズアイテムになっています
画質はソコソコなんですけどね・・

それにしてもオリンパスのデジカメって、なんでメディアへの書き込み速度があんなに遅いんでしょうね?
プロユースを標榜したE10でも異常に遅いと思います

投稿: 秋刀魚 | 2016年10月 8日 (土) 05時29分

この頃はまだ米谷さんがご存命でしたね。
ペンのデジタルが出来た時に、病床に伏せていた米谷さんの元に社員がカメラを届け、米谷さんが「いいカメラが出来たね」ってつぶやき社員が号泣したそうです。もちろんオリンパスは米谷さんだけの企業ではありませんが…やはりライカを焦らせて改名させられたOM1であるとか、キャップレス機構であるとか、米谷さんがカメラの世界のイノベーターであることに変わりは無い。それが技術者であるところが日本の企業らしくていいなあと思います😃
最近のオリンパスはちょっと保守的かなあ?って思ってましたが、コンデジのスーパーマクロの顕微鏡ショットにちょっと痺れました。オリンパスは医療メーカーでもあり、ライツと同じ顕微鏡とかからはじまるメーカーでもあります😄

投稿: ざっく | 2016年10月 8日 (土) 06時26分

どもども、秋刀魚殿。

そのC-3040を最近出品しましたよ。480円にしたかなあ。買い手がいらっしゃればいいのですが。何せスマートメディア機ですからねえ。

スマートメディアのリーダーについては数年前に危機を感じてハードオフで半ダースはハンティングしました。スマートメディア専用リーダーもあります。きっかけは5Vのスマートメディアに対応したリーダーが無いことでした。XDピクチャーカードも困ったものなのですが。

書き込みが遅い理由は分からないのですが、オリンパスとしてはバッファリングで回避しようとしていますね。

確か、スマートメディアもxDピクチャーカードも東芝が主導していたと記憶しているのですが、オリンパスもフジフィルムも何か政治的な理由があったのでしょうか。

投稿: Rikkie | 2016年10月 8日 (土) 17時25分

どもども、ざっく殿。

あっしはオリンパスの工場に近い八王子に住んでいて、近所にオリンパスの社宅があったので、割と近いお話を聞いたことがあります。

米谷さんが、カメラの世界のイノベーターであることに変わりは無いのは確かなのです。しかし、功罪という意味では少々神格化され過ぎていると個人的には思います。

リコーがリコーフレックスの大成功でカメラ事業体の力が強すぎて、カメラ事業体が完全に利益を出せなくなっても社内の発言権が強く、柔軟性を欠き、経営の障害になっていたことはキャプリオを発売した際のなんとかというプロジェクトリーダーが言っていました。とにかく、エンジニアリングよりも社内体制や意識を変えることが大変だったようです。

神格化された米谷さんですが、確かに自分の理想的なカメラで大成功したのですが、基本的には消費者を小ばかにしていた形跡がありますね。それゆえに誰でも簡単に扱えるカメラが理想になったのですが、素人なんて自分でフォーカシングできないに決まっているからMFを省略したOM707を決定したのも米谷氏です。あれは社内でも反対意見があったようですが、オリンパス社内で米谷氏に正面から意義を唱えることは事実上、不可能だったと聞いています。あるいは泣かされた社員も少なくないようです。

なので、オリンパスのカメラはとても評価しているのですが、個人的には米谷氏を手放しでは評価できません。

投稿: Rikkie | 2016年10月 8日 (土) 17時36分

ども。

3030までは頑張っていたんですが、このモデルあたりからライバルに押されて苦しい状況になったきがします。

でも今見ても良くできたデジカメですわね。明るいレンズにオリンパスの良心を感じさせます。メディアさえ違えば今でも現役バリバリになれるのに。

4桁シリーズは次の次(だったかな)とその次が欲しいのですが、売れなかったせいか見かけても強気の価格でためらってしまってます。

投稿: | 2016年10月10日 (月) 01時56分

ごめん。また名無しの権兵衛でコメントしてしまった。

投稿: 大佐 | 2016年10月10日 (月) 01時57分

どもども、大佐殿。

確かに黄金時代を謳歌していた頂点がC-3030Zoom辺りでショウか。
C-4040Zoomの頃も、まだ、黄金時代の名残が残っていました。しかし。C-2000Zoom時代をベースとしたカメラは、そろそろ新世紀には古臭くなってしまいましたね。それにパワーショットG2が出ちゃうし。

実際、スマートメディアの問題さえなければ、結構使えます。レスポンスはそれなりですが、AFのヒット率が高く、近くの距離なら背景のボケも期待できます。

大佐殿が狙っているのはC-5060ZoomWideじゃないでしょうか。C-2000Zoomをかなり増築したもので、ライカ判換算で27mmから始まるズームレンズを搭載します。

スマートメディアとコンパクトフラッシュの併用になりました。確かに、あっしも見かけたことがないです。

投稿: Rikkie | 2016年10月10日 (月) 03時28分

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