フジフィルム フジノン55mmF1.8
最近ではX-Proシリーズなどで評価されているが「フジノン」というブランドはフィルムカメラから割と最近まで不当な評価だったと思う。「流石、プロ用のライカのレンズ」などと言っている連中が、雑誌に出てくる暇なカメラマンじゃなくて、多忙な本当のプロの写真家が使っているのはGX680や大判のフジノン、TV-フジノンだということは、全く認識がないだろうな。そもそも、ライカは「プロが使っている」が「プロ用のカメラ」ではない。
ペンタックスにつけていますが、レンズは「フジノン55mmF1.8」です。てっきり「EBCフジノン55mmF1.8」だと思っていたのですが、コンテンツを書くときに初めて「EBC」が無いことに気づきました。
常々、ライカ判モノクロフィルムでポートレイト撮影をするなら3本の指に入るのがSMC/スーパータクマー55mmF1.8だと公言していたので、数字の同じ本レンズとのポートレイト撮影の撮り比べは楽しみにしていました。
やっと実現したのですが、結果は極めて満足です。4本目の指が必要ですね。
まずは、皆さんの目で評価していただきたい。
もっとも、正当な評価は印画紙に焼いてからですが、その時は再び報告させて頂きます。
コンテンツもご覧ください。
| 固定リンク
コメント
おぉーフジノンですか。
今のフジしか見たことのない世代にはフジはソニーと同じでデジタルから参入したメーカーと理解してる人も多いのでは。
そのくらい銀塩時代のフジは地味で黒子的存在でしたわね。それでも商用写真用の大判カメラレンズといえば、ニッコールかフジノンだったからレンズの実力は折り紙付きでした。
それにしてもフィルム時代にはカメラ業界の下手に立って振舞ってたのが、フィルム時代の終焉とともにカメラ業界に牙を向く。
むーん、フジ恐るべし。
投稿: 大佐 | 2016年12月 7日 (水) 22時08分
どもども、大佐殿。
確かに「ツアイスのレンズはソニーのデジカメ」という層の方々にとっては、フジフィルムのミラーレス一眼の躍進を見て「新参入」と思うでしょうね。
ソビエトカメラが好きだという連中もドイツが東と西と全く価値観が異なる国だったというのを理解している風ではないですしね。
フジフィルムのカメラやレンズは、コンパクトカメラは別として、黒子というか「本当のプロ」が使うものでしたからね。コンシューマやコンシューマ相手にチャラついる媒体の連中はハッセルだのライカだのとノタマッテいましたが、そのチャラついた連中だって「生計にかかわる本当のプロの仕事」はニッコールやフジノン、コンゴーやセコールで撮っていまいしたよね。ごくまれにローデンシュトクという方もいらっしゃいましたが。
フジフィルムのXシリーズって、フィルム時代のオールドタイマーの方の評価は、あまり高くないようなんですが、若者や女子には評価が高いんですよ。勿論、ニコンやキヤノン以外は考えられないって連中も生き残っていますが。
今やフジフィルムってのはメディカルやコスメティックのブランドですから、一回転してプレミアムなのかもしれません。
投稿: Rikkie | 2016年12月 8日 (木) 18時47分
フジノンは、ずっと評価が高かったと思うんですが
カメラがちょっとという感じだったのでしょうか
M42のフジノンは、そこそこ高値安定している印象ですが、やっぱりよさげですね
投稿: M | 2016年12月 8日 (木) 20時51分
どもども、M殿。
フィルム時代に「フジノン」を評価するか否かで、その人の写真や光学機器に対するポジションが、ある程度特定できそうですね。
嫌味な言い方をすると「ライカ(ライツですらなし)以外はカメラではない」とか「常に最新のフラッグシップ」に買い替える方が、次の車検で買い替える高級車のパンフレットを撮影しているのがCMフジノンである。あるいは、そのイメージビデオを撮影しているのがTVフジノンであるというのを全く知らないという感じでしょうか。
プラクチカマウントのフジノンはいい感じですよ。正直なところライカ判は55mmと135mmくらいしか使ったことが無いですが。
でも、ミラーレス一眼の方々に「解像度が低いから面白い」なんて言われたくないから、そう言う方々はシグマかコシナのレンズを買ってほしいですね。
10年後くらいには、拙僧がそのシグマやコシナを中古で買うから。
投稿: Rikkie | 2016年12月 8日 (木) 22時39分
以前、Rikkieさんのコメントでフジノン55mm/1.8の写りがいいという話を聞いた記憶があって(55mm f2.2の話題の時だったような。私の思い違いかもしれませんが…)、このレンズ、お店で探してはいたのですが、コンテンツとして拝見したのはこれがはじめてかもしれません。
モデルさんのニットの網目や髪の質感などリアルだな~と感心しました。
また開放の被写界深度の浅さやボケ足など、ポートレートとマッチしていますね。Rikkieさんの新境地を見ました。モミジのカットはどれもいいですね。
また東京の夜スナップもいいですね。ハイライトもシャドーも幅が広く、懐の広さを感じさせるレンズです。うーん、欲しい。
投稿: だいきちボンバー | 2016年12月10日 (土) 23時05分
どもども、だいきちボンバー殿。
たしか、フジノン55mmF2.2の話題の時にフジノン55mmF1.8の話をさせて頂いた記憶があります。
あの時はスナップでしか撮っていないかったのですが、このレンズはポートレイト撮影でパフォーマンスを発揮すると確信していたので、紹介が遅れました。
本レンズはタクマー55mmF1.8に比べると、網や髪の毛、鋼管などの質感がリアルで艶やかです。この辺がタクマー55mmF1.8の場合は「ちょっと大体」なのですが、その辺がタクマー55mmF1.8の魅力なんですよね。エッジの繊細さとなだらかな諧調、プリントした時に再現する不思議なディテール。
フジノン55mmF1.8のネガは早々に印画紙に焼きたいですね。今週は妻が遅い日が多いので、実現したいのですが。
フジノン55mmF1.8は、有ればそれほど高いレンズではないのですが(訂正:高くなりましたなあ)、玉数は多くないですね。
EBCフジノン50mmF1.4もあるらしいのですが、これは見たことが無いです。
投稿: Rikkie | 2016年12月12日 (月) 05時55分
今晩は。私もペンタックスを使うときはタクマー系の標準55と広角35で大体のスナップを済ませてしまいます。ところで、以前アサヒカメラの記事にて飯田鉄氏がタクマー55ミリf1.8とフジノン55ミリf1.8は同一の製品…と記してあったような記憶があります。思い違いかも知れませんし、その記事の信憑性も不明です。私はスーパータクマー時代の旧型50ミリf1.4を一時期愛用していました。放射能レンズとも言われますが、ピントの鋭さと階調がカラーでも両立したレンズではないでしょうか。
投稿: HOOD | 2016年12月14日 (水) 01時15分
どもども、HOOD殿。
実はEBCフジノン35mmF2.8も持っているのですが、どこの地層に埋まってしまったか不明です。発掘する価値は十分にあるので、動員が楽しみです。
フジノン55mmF1.8とタクマー55mmF1.8が同一説は興味深いですね。確かに描写特性は極めて似ていますから。飯田鉄氏は、そんなにイイ加減な感じがしませんし。
しかし、現在のような相互入れ替えが当然の世の中ならともかく、フジカST701時代のフジフィルムがフジノンの製造をペンタックスに丸投げしたとは考えづらいですね。レンズの構造が極めて似ているということはあるかもしれないですが。
可能であれば、今週末のポートモデル撮影会にスーパータクマー55mmF1.8を動員する予定です。撮り比べが楽しみですね。
拙僧もSMC/スーパータクマー50mmF1.4は持っているんですが、見た目が55mmF1.8と変わらないので、発見できなくて稼働率が低いですね。
個人的には放射能レンズは全く抵抗がありません。
投稿: Rikkie | 2016年12月14日 (水) 08時29分
あ、以外と落ち着いた値段になっていますね。90年代後半からのカメラブームにおいて、マウントアダプター遊びがはやり、レンズが好きだったら、そのレンズがセットされたカメラを買う習慣がなくなってしまいました。
思わずクリックするところでした。
EBCのバージョンは経験済みです。
当時リバーサルばかり使っていたので、ちょっと好みとは違った面がありました。
逆に2.2が4枚玉ってところで気になっているのですが。
投稿: 横須賀与太郎何枚だー | 2016年12月17日 (土) 00時28分
どもども、横須賀与太郎何枚だー殿。
国産のプラクチカマウントのレンズは落ち着いた気がしますね。相変わらず東ドイツモノとかは高いですが。
ソビエトレンズなんかも、ちょっとカビや傷があれば1000~2000円なんですが、ネットショップ価格だとエライ値段ですね。ミラーレス一眼にアダプター経由でつけるんだったら、大した違いは無い気がするんですが。
フジノン55mmF1.8は、本日、もう1本発掘したのですが非EBCですね。EBCフジノン55mmF1.8もあったはずなのですが。
我が師団にもF2,2がいくつかあるのですが、鏡筒がモゲかかったりしていて完動品は1本くらいしかないかも。
最近は、覚悟を決めてキタムラ中古あたりで普通の値段でプラナー50mmF1.4を買おうかと思っています。
ディスタゴン25mmF2.8は、届かないでしょうなあ。
投稿: Rikkie | 2016年12月17日 (土) 01時38分
どもども Rikkie大将
この稀少なレンズを 1000円ゲットに成功して Rikkie師匠のサイトにおそらくあるだろうと 見てみたら、やはり ありましたね。さすがです。
断捨離計画は崩壊ですね(^^)
ペンタのspも1000円で救出したので 撮影可能になっております。ポートレートにたしかに向いていると思ったですが 雪景色はどんな風になるでしょうか。
投稿: とりおた | 2018年1月22日 (月) 15時18分
どもども、とりおた殿。
おお、フジノン55mmF1.8を確保なされましたか。1000円と言うプライスタグは理想的だと思います。
折角、ペンタックスSPを手に入れたのならスーパータクマー55mmF1.8かSMCタクマー55mmF1.8も手に入れていただきたいところです。
http://rikkie-camera.sweet.coocan.jp/Camera/35mm/SuperTakumar55mmF1.8/CAMSuperTakmur55mmF1.8a.html
このHPでは印画紙に焼いたものをアップロードしていますが、フジノン55mmF1.8も印画紙に焼いています。いずれ並べたレポートをさせていただきたいと思っているのですが。
雪景色、どうなるでしょうねエ。
EBCフジノンならコーティングのパワーが気になるところです。
雪原の僅かなシャドウが柔らかく表現していると嬉しいですね。
投稿: Rikkie | 2018年1月22日 (月) 16時38分