フジフィルム エピオン10
フィルムが入った籠をガサゴソひっくり返していたら、使いきったと思っていたAPSフィルムが、今更、出てきた。ありゃりゃ、もうプロネアSもEOS-IXEも捨てちまったよ。こういう時は捨てる前にフィルムが残っているか確認しないといけないよな。
それで、ジャンク籠を漁るのだが最早APS判のカメラなんて大したものは無いのだ。IXY220とかIXY320なんてのはあるが、今更、IXYじゃ面白くない。なので、APSフィルムの登場時、最も簡素だった本カメラを選んだ。
そもそも、APSフィルムってのは、割とユーザーをなめた規格であった。フィルム面に磁気記録で情報を記録とか、結局はラボの都合だしな。あの記録情報をパーフェクトに活用したカメラは少ないのではないだろうか。とにかく、ネガがカートリッジに入っていて見れないってどうよ。インデックスプリントなんて速攻で忘れるわ。裏技で引き出すこともできたが、まるでユーザー目線ではない。あの、風通しの悪そうなカートリッジの中で巻きっぱなしのネガって保存状態が悪そうだが、やっぱりカビも生えるそうだ。
ちなみに、拙僧が「カメラのムラサキ」でバイトをしていた時にはフロンティア(多分)もAPSフィルムはアダプターを噛ましていた。既にデジカメの勝利が確定していた頃なので、APSフィルムに対する配慮に無関心だったのか、最初から関心が無かったのかは分からない。
本カメラはシャッター速度は単速の1/100で絞りはF8の固定である。既にISO400フィルムが常識的な時代だったが、APSフィルムのカラーネガは記憶が確かならISO200から始まっていたはずである。もしかしたら、ポジフィルムはISO100だったかもしれない。拙僧はついにAPS判のポジフィルムを見る機会が無かったなあ。
今から思い返すに、とにかくユーザーの都合を軽視した規格だった。なので、最後を飾るのはスッカラカンのカメラの方が都合がいいと考えたな。ちなみに、購入価格は300円。現像は1100円以上したよ。ええい、最後まで面倒を!
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コメント
どもども
いやぁ、フィルムを消費するためにカメラを買うところが漢ですねぇ。まだAPSの現像が受けられるというのも驚きです。
APSは一時期使ってました。カビの不安があるとはいえ小生のように片付けの才能がゼロな人間には部屋に転がしておいてもフィルムが折れたりすることがないところが魅力だったかな。まぁ本音はIXEが恰好良くて使いたかっただけでしたわ。
画質についてはメーカーが言うほど良いとも思えなかったし、そもそも売り文句がどれもエンドユーザーが求めているものじゃないというのが笑えましたね。
そういえば、先日「写ルンです」が30周年を迎えたというニュースがありました。デジカメだと誰からも撮ってくれと言われないけど、写ルンですを提げてると「撮って、撮って」と言われるとか。
また写ルンですで撮った写真をプリントしてそれをデジカメで撮ったものをインスタにアップするとか。
使い方はそれぞれでも、こうして銀塩ユーザーが絶えないのは嬉しいことです。
投稿: 大佐 | 2017年4月 8日 (土) 11時28分
APSの写ルンですはありましたね。
私がラボでバイトしてた時も、結構多かったように記憶しています。
この前、部屋を片付けていたら、レビオを見つけて、拾ったはいいけど、使ったことあったけ?と思ったりしました。
投稿: なお | 2017年4月 8日 (土) 19時31分
どもども、大佐殿。
APSフィルムも使う機会が最後だと思うと300円くらいのボディを買ってもいいと思ったんですよね。しかし、現像が1100円越えはイタイですなあ。
ジャンボでしたが、カラーフィルムの方々は大変ですね。
拙僧も基本的には画質はあまり気にしていませんでした。大抵の場合は「写るんですAPS」でしたし。しかし、引き延ばすとガクッと差が出ましたね。もっとも、「写るんですAPS」の話なので、プロネアSだと違うのでしょうけど。メーカーがいう程、使いやすいモノでは無かったけど、カメラは魅力的でしたねえ。
ディスクフィルムもそうですけど、フィルムの新しい企画がユーザー目線なことは少ないですね。どっちかというとラボの都合、自動化とか効率化が優先という気がします。結局残ったのは戦前のライカ判だし、更に大昔の120判ですからね。110判とかベスト判とか奇跡的に残ったものもありますが。
今、「写るんです」が、そこそこ流行っていたとしても1年後や2年後はどうでしょうかねえ。正直、バリグレードWPの消滅は痛いですな。フジフィルムの感材が無くなると大いに困ります。
2017年になっても意外と感材環境は悲観的でないなあと思っているのですが、フジフィルムが完全に手を退いてしまったら大打撃ですね。
それでも、D-76さえ常識的な価格帯だったら何とかなるのですが、それがかなわなくなったらフィルム趣味は危険信号です。
それまでは、しばらく時間があるのではと思っているのですが。
投稿: Rikkie | 2017年4月 9日 (日) 05時07分
どもども、なお殿。
ああ、レビオ。ありましたねえ。
拙僧が北京で使ったのは、確かレビオCLで軍幹部に自撮り用のミラーがついてました。
あれで、セルフポートレイトを撮りましたよ。北京ですから、その辺の人にシャッターを頼めないですからね。
使ったのは、その1回だけですねえ。
投稿: Rikkie | 2017年4月 9日 (日) 05時10分
コニカのレヴィオかなんかでしたでしょうか、
3枚玉F6.3にムラムラっときて1本だけ撮りました。そう、自撮り装置が付属しているやつでしたか。ムラムラっとした甲斐はありませんでした。
カメラ屋でバイトしていた時はIXEが小型で売れた感はありましたが、、、ふんだんに出たフィルムの種類もすぐに減り、嫌な予感がしましたね。
そうそう、わたしは、110で、ベリクロームとコダクロームとエクタクローム使ったことのある変人です。
投稿: 横須賀与太郎 | 2017年4月11日 (火) 16時27分
どもども、横須賀与太郎殿。
拙僧のレビオも自撮りミラーがいていました。確か、北京で一度使ったきりですね。
当時のサービス判の同時プリントなら「可」と言ったところでしょうが、レンズの味を楽しむカメラではないですね。
あれも、ポジを使えば違う印象があったんでしょうかねえ。
拙僧も、一時的に110判が無くなった時にカートリッジを分解して120判のアクロスとTMAX400を切って使ったことがありますよ。その後にロモグラフィーのネガが出たので、そんな面倒なことはしないのですが、アクロスにしろTMAX400に白素晴らしいものでした。
ロモグラフィーのネガも楽しめるので助かります。なにせ16mmと違って110判のカートリッジを分解して、暗箱で詰めるのは凄まじく面倒ですからねえ。
投稿: Rikkie | 2017年4月12日 (水) 08時43分