« 2017年11月 | トップページ | 2018年1月 »

2017年12月30日 (土)

フジブロFM3とバリグレードWP

Photo今年もお付き合い頂き、ありがとうございました(mm。

今年のビッとしたことは、かなり過日になるのだがポートレイト撮影会の合同写真展に展示したのだ。

予算の都合上、「古アパートを改装したクラフトワーク共同工房兼販売所」みたいなところで展示をしたので、来場者は少なかった。というか、そもそも建屋の来場者が少なかった。前に人がすれ違うのも困難なほど人が入っていたことがあったのだが、あれは有名なテナントが一時的に入っていたのだろうか。

今回の話は印画紙が主題なので添付画像に注釈を入れさせていただきたい。

これは六つ切りのバリグレードWPを3号で焼いたものである。もう少し焼き込んだほうが好みなのだが、モデルさんの視点からすると、この塩梅がいい気がしたのだ。

Photo_2そうはいってもプリントを展示するのは良い気分だし、モデルさんも数人いらしてくれて開催して良かったと思う。できれば写真家や芸術家を気取っている、いけ好かない連中も見に来て下さるギャラリーで展示したいものだが、予算が3倍以上になってしまうので難しいな。

この「なんちゃって高校生」はリサイクルショップで500円で買った期限が何時切れたかさっぱり想像ができないほど風化した四つ切りのフジブロFM3のもの。100シートだったが、案の定、不用意に袋を店員が開けたらしく異常感光していた。しかし、3/4以上は使い物なったのでラッキーだったな。

ちなみに「なんちゃって」は上の方ではなく、下の方にだった。撮影終了後に判明したのだが、現役中学生のポートレイト写真を撮るというのは軽く犯罪的に感じたぜよ、おっさんは。

Photo_3でも、ガンガールズシリーズはそのうち何とかしたいと思っている。ギャラリーを借りるのは無理としてもパブやカフェの壁は借りられるだろう。そういう箱が名古屋にもあるのよ。

もっとも、拙僧の写真を写真家や芸術家気取りの方々に評価して欲しいとも思わないし、変な感想を言われるとイラつくだろう。しかし、自分としても区切りというのはつけたいな。何しろモデルさんのクオリティは大変満足なものであるからな。

柔らかいアウトラインと質感の女子と無機質でマテリアルの質感のガンの組み合わせは面白いと思うのだが。極めて少数の方々にだけ評価していただければいいけど。

ちなみに、このコルトパイソンの女子は期限キレの四つ切りフジブロFM3で焼いている。

Photo_4D3とD3xを使い分けて真面目に画像データを弄るメンバーから「なんで期限キレの印画紙を展示会に使うんですか」と質問があった。彼は高校時代から写真を始め暗室の経験がある。画像データの補正も繊細かつ正確で念入り。彼からするとゴミも焼き込んで、時折プリントに焼いたネガが斜めになっているのも気になるようだ。多分、暗室時代からそういうポリシーであり、現在もであろう。実際に彼の撮影した画像は撮って出しの画像とは明らかに一線を画しており肌色はどのプリントも均一で質感がある。

拙僧などは、このペンタックス6x7にタクマー55mmF2.8で撮影したアクロスで質感を出そうとしちゃうのだが、真逆のアプローチだな。しかし、彼のプリントのいくつかは拙僧から見ても極めて魅力的だった。

この感度のよい女子は四つ切りのフジブロFM3である。

Photo_5それで、どう答えたのかというと「期限が大幅に切れた印画紙はラチュードが狭くなって眠くなるんですよね。なんだけど、感光時間が絶妙に決まるとガンの質感が黒く沈んでモデルさんの肌を抑え気味にディテールを表現するんですよね」と答えたのだ。

D3氏は「意図があるならいいんです」とか「それでも僕はゴミを見てしまいます」とおっしゃった。ゴミに目が吸い付けられてモデルさんの顔に関心が向かないなら、それはゴミのせいではなく拙僧の写真が下手なんですよと軽口を叩いてしまったが、タマにはいいよな。この撮影会のメンバーとはうまくやっていきたいので発言は気を付けているのだ。

勿論、本当の理由は「安く転がっていたから」である。

この写真は六つ切りのバリグレードWPで、期限キレと言っても1~2年ほどだと分かっているので、それなりに容易に調子を出すことができる。

Photo_6実際、どうかというと期限キレがそれほどでもなければ焼くのは楽だし調子の幅も広い。例えば、このフジノン55mmF1.8のプリントはバリグレードWPだが艶のある柔らかい諧調とアウトラインは風化したフジブロFM3では出せないだろう。

しかし、印画紙は高くなった。フィルムについては楽観的だ。しかし、この際、活きのいい印画紙を新品で買おうとしたらバリグレードWPが製造中止になっていたのだ。ビック.comでも在庫限りだったので六つ切りの20シートを2袋買ったが、まだ残っていたら2袋くらい追加注文しようかなあ。

かつては、もっぱら期限キレか期限切迫の安売りしていた印画紙しか使わなかったが、そんなものは既に流通を終えていて新品の印画紙の選択肢も狭くなっている。それでもフジフィルムの印画紙は新品を買うことはできるが、イルフォードの印画紙なんて高くて買うのは不可能だ。フジフィルムも残ったのはフジブロだけなので、今後は単号紙しか使えないことになるな。

Photo_7今回、焼いてみた個人的な感想なのでテクニカルには全く根拠はないのだが、期限の風化した印画紙だと黒が先に沈む気がする。この四つ切りのフジブロFM3で焼いたプリントは明らかに感光不足なのだが、ポートレイト写真としていい感じなので展示した。実際には肌ももう少し焼き込んだプリントも焼いたのだが、ポートレイト写真的にこっちの方がモデルさん映えすると考えたのだ。

100シートの印画紙は使いきって、後は同じようにリサイクルショップで500円で買ったフジブロFM4と期限キレで安く買ったり頂いたりした複数のブランドのキャビネ判の印画紙が200~250枚ほど、L判のフジブロFM3が100枚ほど残っている。これらを使いきったら暗室を作るのも覚悟が必要になるだろうな。

4号の単号紙なんて使い道が限られるのだが、試しにスナップ写真でもプリントしてみようかなあ。拙僧のブログやコンテンツの主題である「レンズの描写で蘊蓄をたれる」という素材としては使いづらいけど。それにしてもテスト焼き用の印画紙の大きさも小さくなるだろうし、それだってシリアスに扱うことになるだろう。

それでも、フジフィルムが現在の価格帯で印画紙を供給し続けてくれるのを祈るばかりなのだが。

本ブログはフィルム写真が無くなったら存在が難しいかなあ。

文章は同じなのだが、大きな画像を用意したコンテンツもご覧いただきたい。

本年もありがとうございました。

| | コメント (10) | トラックバック (0)

2017年12月22日 (金)

2017年次名古屋歳末中古カメラ・用品大バーゲン戦争

Dscn0376過日、12月22日。2017年次名古屋歳末中古カメラ・用品大バーゲン戦争が勃発した。

P1030811このところのフィルムカメラのムーブメントと大粛清で拙僧の師団は定員を満たしていたが、三河方面軍の方針は「戦線の拡大を好まず」だった。なぜなら今月は単車を買ったばかりだし、もう少しで欲しいサバイバルゲーム用の電動ガンに手が届きそうだったのだ。ここは戦力を温存したいところだ。
しかし、戦闘はいきなり大出血を喫し甚大な損失のため、師団は組織的な戦闘が不可能となり、開戦3時間後には揚陸艦「めいてつ」で駐屯地まで撤収を余儀なくされた。

Dscn0143戦果は下記の通り。

キヤノン FD200mmF2.8(後玉小カビ、3000円)
ミノルタ ロッコールTC 135mmF4(問題なし、800円)
ミノルタ MCロッコール300mmF3.5(問題なし、800円)
ミノルタ MDロッコール75~150mF4(問題なし、500円)
ヴィヴィター 28mmF2.5(問題なし、ARマウント、2000円)
富士光学 Fuji-ko Anastihmat Terlonar 75mmF4.5(Fマウント改、無限遠出ず、500円)
メーカー不明 接写リング3セット(マウント不明、500円)
リコー XR8スーパー(傷多し、問題なし、500円)
ミノルタ ハイマチックF(ジャンク、1000円)
ソニー サイバーショットDSC-V3(バッテリー無しのため動作チェック不可、200円)
レンズマウントキャップx11(@100円)

キタムラ名古屋買い取りセンター戦線:

オートニッコール28mmF3.5(問題なし、Ai改、2480円)

Dscn0145FD200mmF2.8はいきなりの大出血だったが損失に見合う打撃力を発揮してくれるだろう。
ロッコールが多いのはMC/MDマウントのレンズは相変わらず安いということだ。ポートレイト撮影のマインドを変えて広角レンズで絞って寄るような撮影は控えて、望遠でプルーフ的なプロポーションを描こうと思っているのだ。開放値の小さなレンズで背景をぼかすような撮影も再び試したい。ロッコールTC135mmF4あたりは既に持っているのだが、今回の物件の方が程度がよいのだ。

Dscn0146「富士光学 Fuji-ko Anastihmat Terlonar 75mmF4.5」は、おそらくセミライラあたりから外したレンズだろう。一応、Fマウントのレンズキャップにはめ込んであるのだがフランジバックはいい加減で接写専用になってしまう。マウント不明の接写リングに大枚500円も払ったのは上手く組み合わせて使い物にできないかと考えたのだ。でも、苦労してセミライラのレンズかあ。

P1030809意外と出血が広がったのはヴィヴィターやハイマチックFが意外と高いからだ。普通だったらこんな値段で買わない。特にハイマチックFは不動だった。もっとも、これは腐食した電池室の配線を清掃すれば復活しそうだ。

いずれにしても浮足立ってしまったのは否めないな。やっぱり戦争だからな。

| | コメント (9) | トラックバック (0)

2017年12月16日 (土)

イルフォード=スポルティ

Dscn1021我々がドレスデンを知っているのはツアイスをはじめとした光学機器メーカーのメッカだった。最近思いついたのだが、アメリカ人がドレスデンやベルリンを灰にしたのはソビエトに光学機器という当時の軍事技術を奪われたくなかったからじゃないだろうか。ドイツの西側や西ヨーロッパ、北ヨーロッパに設置していた飛行機やロケットといった宇宙航空研究施設や原子力研究所はアメリカ人が確保できそうだと確信できたから、嫌がらせに破壊尽くしたのではという気がするな。何せ焼夷弾で東京をはじめとした人口密集地を焼き尽くした連中だからな。

そういう意味でいうとヤルタで決まっていたとはいえメッサーシュミットやBMWのバイエルン州への爆撃はソビエトの強奪を意識していたのかもしれない。

Image263それで勝った方の連合軍だが、儲かったのはアメリカ人くらいでイギリス人は疲弊しきっていた。ドイツから賠償金を分捕れる可能性は殆ど無いし、レンドリースでアメリカ人に借りた金を返すことができたのは2003年になってからだ。何より世界の基軸通貨かポンドからドルになってしまった。完全に日が沈んでしまったな。

モスキートやスピットファイヤで気を吐いていたイギリスだが、民間企業の復興には簡単には結び付かなかった。なので民生の自動車もカメラも、軍備の重火器まで接収したドイツ人の設計書を使ったか、完成品として輸入する羽目になってしまったな。

本カメラの登場は1959年だが、実際にはドイツのダコラが1954年に製造を開始したディグナIを元としている。戦争が終わって10年も経ったら、どっちが勝ったか分からないな。

コンテンツもご覧いただきたい。

| | コメント (6) | トラックバック (0)

2017年12月 9日 (土)

コニカ EYE2

Dscn79311随分と前に聞いた話なのだが「ポーの一族」の続編が出るそうだ。話が本当なら既に出ているのだろう。「ポーの一族」といえば拙僧よりも1つか2つ上の世代の女性のマンガである。拙僧は幼稚園児の頃におばさんから与えられた。幼稚園児に「ポーの一族」を与えちゃいけないよな。不幸なことに拙僧は「けっこう仮面」を封印し、「花の24年組」へ戦略打撃群OMGを進めてしまう。「空が好き」「猫の国星」方面に進撃するのだが、萩尾望都さんも随分なお歳ではないだろうか。「花の24年組」らしい清くほのかなジェンダーの描写は変化するのだろうか。なんてったって小学生向け少女漫画雑誌の「ちゃお」だって露骨な性描写の時代だからな。

Image4気づくとハーフ判コンパクトカメラが続いているな。もっとも、ほぼ同期の簡便でプリミティブなペンEE-2に比べると本カメラはゾーンフォーカスでファインダー内にフォーカスと絞り値を表示するゴージャスなカメラだ。何しろレンズがヘキサノン32mmF1.9である。これが悪いはずがない。ハーフ判とは思えないような重みのあるディテールを表現する。流石、ヘキサノンだな。

本カメラを最後にコニカは一度、ハーフ判から距離をとる。しかし、再びコニカレコーダーで我々の心を揺さぶるのだ。もっとも、80年代のカラーフィルム用のレンズは60年代の本気レンズとは比べものにならない。

コンテンツもご覧いただきたい。

| | コメント (5) | トラックバック (0)

2017年12月 2日 (土)

ニコン クールピクスS3300

Dscn0208拙僧がカラーフィルムを真面目に使うのは桜と紅葉のシーズンくらいだ。なので、ちょっと遅めだったのだが11月上旬にキタムラに120判のフジフィルムのプロ160NSを注文したのである。ところが現在(11/22)になっても届かないのだ。これじゃ紅葉が終わっちゃうよ。店頭にはベルビア50とベルビア100が置いてあったのでポジにすれば良かったと後悔するが、後の祭りだ。

それにしても単車が無いというのは不便なもので、いつもの裏道の山間部の広域農道ではなく普通に国道を使ったのだが、平日にもかかわらず素晴らしい渋滞。それに駐車場探しが大変。去年は単車で3回くらい三河近郊では紅葉で有名な香嵐渓に行ったのだが、今年は後1回行く気分になるかなあ。

Dscn0009実は本カメラは既に2014年に紹介している。その個体もとっくに処分したのだが、最近、めっきりツマラナクなった行きつけキタムラのジャンクコーナーで200円にて再確保したのだ。紅葉を撮ったデジカメは本カメラくらいなので撮影結果のページを追加して、例によって雑なコンテンツを見直している。

今年は既に風化している大判フィルムを使いたかったのだが、ちょっと有名観光地では軽機関銃が使えそうなジッツオを展開するのは無理だなあ。時間ができたら市内の公園でも行きたいと思っているのだが、大判フィルムの現像代を考えると躊躇する。

まずはアクロスでレンズとカメラが健全なのを確認してからプロビアを使いたいところだが、そんなことをしているうちに紅葉は終わってしまうな。

コンテンツもご覧いただきたい。

| | コメント (4) | トラックバック (0)

« 2017年11月 | トップページ | 2018年1月 »