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2019年11月16日 (土)

マミヤ ZEクオーツ

Dscn8374 「Z」といえば日本人にとっては世界の覇者となった2つのシンボルである。一つは「フェアレディZ」だ。他国の成果を全く認めない北米人もコーベッツ(コルベット)の専門誌で「コーベッツは一度はパーフェクトカーに敗れた。パーフェクトカーとはフェアレディZである」と苦々しく書いてある。北米人が負けを認めるのは極めて稀だ。もう一つの「Z」はカワサキの「Z」だ。北米では900ccの「Z1」、国内では750ccつまりナナハンの「RSZ2(アールエスゼッツー)」ということだな。

Z2人気というのは「あいつとララバイ」とか「荒くれKNIGHT」とかコミックや様々なコンテンツに依存していて、今となってはZRX400(これもセミクラシックモーターサイクルだなあ)に比べても走りではアレな感じと言わざるのが現状。4~5年前に「俺にはフロント19インチのZしかねーっすよ」という方と走ったのだがCRM250Rで3コーナーでぶっちぎってしまったな。別に拙僧がイケているのではなくて96年最終型の2st250ccで真面目に競うというのはフェアとは言えないだろうな。

そんな「Z信仰」だが、様々なZシリーズを信仰の対象としながらも「直列4気筒で空冷で2バルブ」という不文律がある。もっとも例外は少なく無く「GPz900R」は信仰の対象としているようだ。いわゆる「Ninja」である。これは「トップガンでトムクルーズがあまりにもオープニングでカッコよかった」とか「キリンで準主役を演じている」とか、結局コンテンツの起用に因するらしい。いや、拙僧はそういうのは決して嫌いでは無いな。「Ninja」も「ZZR1100のD型以降はNinjaではない」とか、カワサキファンの方は極めてデリケートでナーバスだな。不思議と2気筒の「Z250」は「Z信仰」として認知しているようだが、これは「スケ(彼女)が乗る」とか諸般の事情があるようだ。

一方で世紀末に現れた「ゼファーシリーズ」は「Z信仰」の対象とならないらしい。穏健派は「Z」として認めているようなのだ頑なな保守派がいらっしゃる。レプリカ全盛時代に空冷2バルブのトラディショナルなスタイリングで登場した「ゼファー400」は若いカワサキファンやレプリカのスペック競争に疲れた層に絶大に響き大ヒットとなった。一説には「単車やめちゃおうかな」と思ったカワサキを思いとどまらせたらしい。そんな大ヒットした「ゼファーシリーズ」を「Z」として認めないのが不思議だった。当初は自主規制ギリギリのパワーあ当たり前だった当時にナローなスペックで登場したからなのかなあと20代そこそこの拙僧は思っていた。しかし、4バルブでライバルたちと同等に戦える「ゼファーΧ(かい)400」が登場してもブランドの地位が向上した雰囲気が無い。「ゼファー1100」が「オヤジツアラー」の「ボイジャー」の水冷エンジンをベースに空冷化したことが気に入らないという説もあるが、要するにかつての至高である「RSZ2」よりも400ccの方が速いというのが受け入れがたかったんじゃないかな。

21世紀も20年も経つので水冷2気筒で31馬力のニンジャ250も普通に「Ninja」として認知されているしネイキッド化した「Z250(新)」も同様だ。マミヤで「Z」というと「マミヤRZ67」が頭をよぎるが、マミヤのライカ判一眼レフカメラ末裔の本カメラ「マミヤZE」は「Z」の称号を戴けるのであろうか。記憶では身売りしたマミヤの中判デジカメも「Z」だったきがするが、ニコンの新マウントが「Zマウント」だったりしてカメラ世界の「Z」の称号は混迷しているようだ。

コンテンツもご覧いただきたい。

 

 

 

ZG1200ボイジャー

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コメント

僕にはこどもの頃近所にZ1300を乗っていた人がいて、物心付いた時にオートバイをすり込まれたのは始めて乗った(乗せてもらった)Z1300です。マジンガーZなんてものも子供心にあこがれました。最近入手したジャンクカメラはPENTAX Z-1ですがあれみた角度ではボクシーなボリューム感があります。そうだ、オバQの母親の名前はおZだった。(あとなんだ、なにかありそうですね)

僕なんかの中学生の頃月刊カメラマンとかの広告でMAMIYA ZEとかの広告を見てキヤノンよりもなんだかかっこよく見えたものです。ZE-Xの先進性は後のPENTAXのハイバープログラム機能になったんではないかと思えます。ハイパープログラムもハイパーマニュアルも他社が導入しない意味が分かりません。一度つかうともうキヤノンなんか・・・(自粛します)
せめてKマウント搭載してくれていたらマミヤの一眼レフも延命出来たのかも知れませんが、専用マウントゆえの先細り感が否めません。 いまデザインを観るとAE-1よりもかっこよく見えます。時代を先回りしすぎたのかも知れないです。ボタン電池4個入れるこの方式はコニカのFC−1そっくりですがもしやOEMなんてことはないでしょうねぇ。A-1みたいに電池がすぐになくなるから交換しやすくした?みたいなこともないでしょうし、今どきのデジタル一眼レフ使ったってPモードかせめてAEモードくらいしか使わない様な機種ばかりなんだからこんな機能を省きましたってしても良いくらいです。(MV1くらい省いてもいいんじゃないだろうか??)
もとい、間宮の(あえて漢字で表記したいです)の一眼レフだなんて、ほんとあの頃のあこがれが思い出されました。

(そうだ!MAMIYA UなんていまならKAWAII文化の走りかもしれないです。)

投稿: k-1!輜重兵 | 2019年11月17日 (日) 13時56分

どもども、k-1!輜重兵殿。

Z1300ですか!それは素敵な原体験ですね。曖昧な記憶を掘り下げると、拙僧は叔父さんのホンダDaxの背骨にしがみついていた記憶があります。あの恐ろしさと快感は数少ない生地のポジティブな記憶ですね。

ペンタックスZ-1(P)なら拙僧もカテゴリー2の部隊に配属しています。なんでカテゴリー1の部隊でないかというとAFのペンタックスレンズをほとんど持っていないからです。大した根拠はないのですが、MZシリーズよりもZシリーズの方が遥かに生存率が高い気がします。師団麾下のMZシリーズで稼働状態にあるのはMZ-30くらいで*ist(フィルム)も含めて絶望的なくらい生存率が低いです。白状すると拙僧はハイパーマニアルを使いこなせないのですが、ニフティサーブ時代のコミュニティにおけるZシリーズの批判というのは「フラッシュを格納した軍艦部が蛙みたい」などといった子供じみたもので、EOSのようにシャッタユニットのモルトが解けるとか、ミノルタのα7700iより後のモデルのように「とにかく突然死する」のに比べ、はるかに安心できるサイドキックフレンドです。

マミヤZE-Xの登場時が原体験としてないのが残念です。キヤノンのユーザーに対する見積もりはTシリーズでハッキリしますね。個人的にはAシリーズは製品寿命が尽きていると思います。師団麾下の個体が次々とお亡くなりになります。ペンタックスもMシリーズやPシリーズの電子シャッター機は悲観的です。ただ、ペンタックスはKMとかMXとか、現在でも使い物になる機械式シャッター機、或いはESのような電子シャッター機でもスロー以外はハイブリットで使い物になるのが実直な友人としてのペンタックスが好ましいです。

そういう意味ではマミヤZEの世代の電子シャッター機に稼働率を云々するのは酷かもしれません。せめてKマウントで絞り連動を機械式ギミックにしてくれればレンズが活かせるのですが、そこがもったいないところですね。

個人的には絞り優先AE専用機というのはウェルカムです。拙僧もニコンEMで写真人生を始めた口です。しかし、そのニコンEMのシャッターも怪しい個体は少なく無く、手痛いダメージを受けております。

マミヤUはカラーバリエーションもあってKAWAIIですよね。ちょっと前ならロモグラフィーでしょうか。これも手に入れた時には複数の個体が動いていたのですが全滅です。

こういうのは動いているうちに使わない人間の問題ですね。

投稿: Rikkie | 2019年11月17日 (日) 21時16分

この前あたりの機種なのでしょうか、小学校4年の私にはまばゆい広告を見ました。マミヤの中判カメラ群と一緒にNc1000sが写っていたのです。
RB67proSなどのカメラに対する信頼度は1980年前後には有無を言わせぬものがありました。その一員だから悪いはずはない。。。みたいな、ちょっとローライフレックスSL35シリーズに向ける視線のようなものを感じました。その当時のあこがれは忘れたわけではありませんが、縁を強引に結ぶだけの意志力も欲情力も持っていなかったのが情けないです。こんかいMAMIYA Zシリーズの記事を拝見できただけでうれしいです。
資金難による欲望低下によりフィルムの消費量は激減しましたが、半8か月ぶりくらいでしょうか、フィルムをスキャンしUPしました。

投稿: 横須賀与太郎 | 2019年11月18日 (月) 00時02分

どもども、横須賀与太郎殿。

Nc1000Sですね。持っています。もっとも、現在も
稼働状態にあるかは怪しいですが。このマウントも確か一世代で終わってしまったのではないでしょうか。

そういえばローライSL35に立ち位置が似ていますね。QBMマウントというのもの悩ましいものです。一時期は本気で買おうと思った頃もあるのですが、ベッサフレックス(元祖)かアグファオプチマフレックスだかを買って満足してしまいました。ローライはXF35でなんだか満足してしまいました。

マミヤZEシリーズのセコールは135mmと28mmもあるのでいずれ報告させていただきます。
拙僧もアクロス亡き後、フィルムの消費量は減っています。先日3か月分のモノクロネガを現像しました。同じSPDで14本はやりすぎでした。

フィルム写真をアップなさりましたか。楽しみに拝見させていただきます。

投稿: Rikkie | 2019年11月18日 (月) 16時04分

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