フジフィルム ファインピクス2600Z
既に死に体のコンパクトデジカメである。本カメラを取り上げるにあたって当時、つまり旧世紀末から新世紀初頭のデジカメ戦史を掘り起こしたのだが、伝統的光学機器メーカーからトイデジカメの怪しげな輸入商社まで凄まじく砲火を交えている。その中でもフジフィルムの覇権を狙うラインナップは凄まじい。ファインピクスS2プロのようなデジタル一眼レフカメラからeyeplateのようなトイデジカメまで、隙間ない完ぺきな布陣だ。フジフィルムのファインピクスシリーズは、今はコンパクトデジカメの最後の領域であるタフネスカメラ、要するに工事カメラにも使えるカメラとして辛うじて残っている。今のフジフィルムのデジカメといえばXシリーズが主力で、そもそも主力はコンシューマ用カメラなどではなく、産業用レンズとかメディカル・コスメだろう。
かつて、デジカメの電源に相応しいのは単三型電池か専用電池かという論争があった。単三型電池は入手が容易だというのが単三型電池派の言い分だったのだが、当時のデジカメの燃費は悲観的に悪く、100円ショップの電池どころかコンビニの電池でも満足に動かなかった。結局、充電式の単三型電池を探しに秋葉原に強い者が勝手なことを言っていたことを思い出す。単三型電池仕様のデジカメが満足に運用できるのには、今は亡き三洋電機のエネループの登場を待たなければならなかった。もっとも、その頃には電池論争も専用電池に軍配が上がっており、単三型電池仕様のデジカメはベーシックモデル向けとなった。
拙僧はいい歳なのだが、いまだに10代20代の友人たちとサバイバルゲームで走っている。もちろん、彼らの風塵にも及ばないのだが遊んでくれるというのは嬉しいものだ。本カメラは彼らが生まれたか幼稚園時代に登場したカメラである。当然、単車や四輪を含む被写体の方々はそれぞれの人生を送ったのだろう。拙僧のカメラは家庭内ヤードで転がっているばかりだ。
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コメント
どうもご無沙汰ばかりいたしました。バイクをやらずに来たことを、人生損したなと。。。あ、しかし、スーパーカブには乗っていたのですよ。燃費は良かったしフリーダムを満喫しておりました。そう、交通事故、対向車がこちらの車線に入ってきて、スーパーマンみたいに飛んで。。。それでやめたのでした。
まあ私のような注意欠陥障害は車もバイクもやめた方が吉ですね。
2001年宇宙の旅ではありませんが、2001年なんて未来の又未来でした。でなってみると、未来の道具で道の道具だったPCなんかを11月頃始めたと記憶しております。ネットなんか。。。と思っていたのが便利で。。。ネットに投稿できるからデジカメなんかが欲しいと思うようになったのです。なんかこの年代、この年代からちょっと後のものって、私のコンプレックスをくすぐります。スタイリングも良く、実用になるのですね、写りは十分実用になりますね。立派なもんです。F700の癖のあるどんよりした発色より自然に思いました。
P.Sフィルム使わないとメンタルやられますね。久しぶりにフィルムを消費しました。カメ欲と切れると人生ろくなことが起こりません。。。カメ欲まみれでもろくなことは起こりませんが。。。困ったもんです。
投稿: 横須賀与太郎 | 2020年10月17日 (土) 14時52分
Aシリーズはとんとご縁がなくて、このタイプは見たことがありません。もっともこのタイプが現役の頃はフィルムばかり使っていてデジカメには興味がなかったのですが。FinePIXはハニカムセンサーとゆうまやかし(?)もあってかちょっと眉唾でしたが今、CCD仕様のセンサーのほうが素直な描写、より写り方が素直なんじゃないかと思っております。最新のCmosセンサー搭載のデジタルカメラだと夜手持ち撮影ができるのは良いのですが写真ではないな。と、思うような描写です。昨今のデジタル一眼レフで撮って、俺って写真上手じゃんって思うような勘違いを増産していそうです。 自分は最近F10からFinepixnに目が冷めてしまい、4500、40i(中身おんなじですよね)と初期のFinepixばかりジャンク屋さんで購入してしまっております。Xシリーズだとちょっと違って初期の黎明期のデジタルカメラのデザイナー、エンジニアさんたちの熱い思いを感じ取れております。兵どものが夢のあと、ですが、あの初期のわくわくした思いがなければ今のスマホの高性能カメラも存在しないわけでして。若い頃こんなクラスにもっと開眼しておけばよかったです。もったいない思いをしました。
世界基準で見たらやはり単3乾電池型が基準になるべきかとも思います。エネループさまさまです。 (でもPENTAX K100Dみたいにもう使えない機種も生んでいるしなぁ。あ、あれは中身サムスンだった。)
投稿: k-1! | 2020年10月21日 (水) 13時03分
どもども、横須賀与太郎殿。
お久しぶりです。ちょくちょくHPを訪れていただのですが更新が無く寂しく思っておりました。
単車というのはイイものですが、これも縁でしょうか。我々夫婦では最近、縁のなかった音楽に興味を持ち始め、棚ざらしだった10口ハーモニカをたまにだしております。今年で妻の多忙もひとまずめどがつきそうなので、ちょっとスクールを探そうかと思っているのですが。
21世紀、あっさり来ましたよねエ。ノストラダムスとか、「ムー」あたりは今でも話題に出しているのかしら。
フィルムを使うというのはキタムラでアクロスを注文する段階から心地よいものです。実際にはジャンクカメラに詰めて動くようなそぶりを見せていたのに現像したら真っ白ということは稀ではないのですが、なんだか文化活動をしているようでいい気分です。
投稿: Rikkie | 2020年10月21日 (水) 17時08分
どもども、k-1!殿。
このカメラが現役の頃は拙僧もデジカメは「HP用物撮りなどでコストもパワーもかけたくない画像」を撮るための代用品でした。ネオパンFもあったし印画紙も期限切迫モノが安く買えました。今となってはイルフォードの印画紙なんて高くておいそれと買えません。
ハニカム配列撮像素子は、それはそれで悪いものではないのですが、最初にケチがついてしまいましたね。その後のXシリーズのデンと構えた安定的な姿勢に比べると、当時のフジフィルムに焦りがあったのでしょうか。フジフィルムのコンパクトデジカメは廉価モノに幸がありとも思えます。
ファインピクスF10とはお目が高いですね。当時は手振れ補正なんて言うのは被写体ブレには無力だし高いし実用的なナイトシューティングにはファインピクスF10でした。バッテリーも大きく安心できました。ファインピクス4500はファインピクス40iとベースは同じだと思います。ひょっとしたら拙僧のコンテンツで断言してしまっているかもしれないですね。レンズも暗く固定焦点ですがファインピクス30iも面白いカメラです。ジャンク籠で外装がやれて安いブツがあったらお試しを。エッジが効いたスタイリングも魅力手です。
今となってはコンパクトデジカメは「プリントを前提とする特殊カメラ」ですから汎用的な単三型電池仕様が適切だと思います。新世紀初頭と違い、100円ショップのアルカリ電池も入れっぱなしにしなければ使い物になります。
*istDLは今でもホットスタンバイですが*istDS2は調子が怪しいですね。ペンタックスの斜陽が見えます(--
投稿: Rikkie | 2020年10月21日 (水) 17時23分