拙僧がBASICやZ80系のマシン語からFORTRAN言語などを経由して辿り着いたのがC言語だった。16bitパソコンで動く牧歌的なアプリケーションを書いていたうちは良かったのだが、OSがUNIXへと等級が上がると途端に「互換性」という大問題に悩むことになる。「ジェラシックパーク」でCGが凄いらしいということで、その辺のスキルを拙僧は求めた。なので、大久保でもかなり危険な立地の専門学校に決めたのも、「ジェラシックパーク」で使っていたシリコングラフィクスのワークステーション「インディゴ」が使えたからだ。当時としては置いてあるだけで大したものだった。とはいっても、満足なアプリケーションもライブラリーも無いから、自分で調べて「OpenGL」で書いたわよ。いや、当時は「Open」の冠が無かった気がする。
デザイナー気取りの連中はアップルを使っていたんだけど、当時のパソコンだと2次元(2D)画像を扱うのが限界だった。いや、アップルというかマッキントッシュは高価だったから、誰かに借りるとか、実際に自分で持っていたのは稀だった。国民機のPC-98系が普通だった時代である。だからマッピング用画像やテクスチャパターン、「春麗さん(当然、アラワナ姿だったろう)」をそういうのが好きな連中が描いていた(らしい)。拙僧が作りたかったのは3次元(3D)モデリングソフトだったから、アップルには用が無かった。3次元モデリングソフトというのは3次元CADに近いものだと想像していただきたい。調べるっていったって埼玉県でx番目に馬鹿な工業高校を卒業して「コンピュータグラフィクス科」なんていう怪しげな科目がある専門学校を選択した拙僧の脳の性能なんてたかが知れていたしな。それなりの専門誌のサンプルプログラムを書いたってシリコングラフィクスだと動かなかった。なので、拙僧がなによりも渇望したのは、書いたままで動くプログラムやOSの「互換性」だった。
その専門学校のコンピュータグラフィクス科にはアメリカ人講師がいた。なんでも、初期の3次元CG画像のプログラミングに関わったらしい。かなりの革新的なプロジェクトに関わりながら本国では開花せず、極東に流れるアメリカ人は90年代の当時も現在も、大して稀なケースではないだろう。彼は、彼が作った3次元の球体が振り子運動するプリミティブなプログラムをサンプルとして公開した。勿論、速攻でコピーですよ。拙僧がかき集めた知識を駆使して、球体が振り子運動するだけのプログラムを、それなりの3次元モデリングソフトにでっち上げましたよ。でも、拙僧は英語が分からないから、コメントとか、そのままにしたのよね。なので拙僧のプロググラムを見た美国同志の講師が
「このプログラムは見たことがあります。」
と呆れていたな。60名くらいいた(実際に出席していたのは1/3くらいかなあ)生徒の中で3次元モデリングソフトをひとまず作ったのは拙僧も含めて3名くらいだった。勿論、他の2名はちゃんとしたソフトで拙僧のはコピペででっちあげものである。STAP細胞の理系女子をとやかく言うつもりはない。でも、インターネットどころかパソコン通信ですら一般的に認知されていなかった時代のことである。それで教師や他生徒からの評価が落ちるかというと、そうでもなかった。時代が現在のようなエゲツナイくグローバルでなかった幸運だ。
そのでっち上げたソフトはそこそこの出来だったので、その後の10年間の喰いップちの基にはなった。お蔭で拙僧は今でもvi系のテキストエディタを使っている。アンティークだねえ。社会に出てからマッキントッシュ信者に出会うこともあったが、そういうのは事務部門とか管理部門(パソコンのOSに拘る程度の序列だ)の連中の言い草だった。拙僧から言わせればアップル(というかマッキントッシュ)の優位なんてのはユーザインターフェイスの問題で、プログラミング技術者の端くれの拙僧から言わせれば取るに足らない戯言だった。実際、UNIXからパソコンへの移植で苦労させられたし、拙僧は気の利いたGUIなんかよりも「親和性」という言葉を信仰した。ユニーク性なんてのはガイナックスのアニメを喜ぶ連中の御遊びだ。だから生涯、アップルとは無縁でいるつもりでいた。
なんだけど降ってしまったよ。A系48軍による包囲といい、拙僧は師団運用に隙がるのかしら。拙僧は雑なので即効でプロテクターを確保。「UaG」
というブランドは知らないんだけど、アマゾンでマシなのを選択したのだ。そこそこ耐衝撃性や防水を謳っているようだけど、どこまであてになるのかねえ。
拙僧が展開しようとしているビジネスモデルの都合上、スマートフォンを避けるのが難しくなってきてしまったのだ。しかし、あのセセコマシイ液晶ビュワーに「よよい」みたいに指を走らせるのが気に入らない。なにしろ使用料金が高すぎる。拙僧の師団が既存装備しているガラケーは基本料金が月当たり1580円とかなのよ。
拙僧は通話もほとんどしないし、使うのはCメールくらい。毎日、妻にラブリーなCメールを送っているけど、それはタダだしな。仮にスマートフォンを導入したとしても、それで通話やネットを使うかというと絶対に使わない。使い慣れたガラケーを手放すのも惜しいし。
しかし、拙僧の基本的な戦術は奇襲だ。だからこそ、実際の編成は旧式装備の諸兵科連合ながらも「遊撃師団」の冠を抱いている。それには短期的にも中長期的にもスマートフォンを避けるのが難しい。たまたま、冷やかしで量販店の店員に聞くとタブレット端末という選択肢の提案を受けた。そのオッサンの話だと、将来的にスマートフォンを夫婦2台で持つよりは、ガラケーを継続してタブレット端末を1台増やした方がコスト安だという。そんな気の利いたアイデアはAuショップの小奇麗な田舎の娘さんからは受けることはできなかった。折りしも消費税率アップ戦役の真っ最中であった。拙僧の主力PCは2年落ちの富士通で、何かと不具合が発生し、やや不安定なのだ。電源を投入してからブラウザが起動可能な状態になるまで、コーヒーを1杯ドリップするくらい時間がかかる。多分、仮想ページか何かの領域を確保するときに失敗してリトライするんだと思うんだけど。しかし、装備更新するほど、我師団は裕福ではない。初夏のイタリア旅行で「ユーノスロードスターNA8登録費込み」くらいの出血を予定しているしな。
なので気さくに起動するタブレット端末を追加するのはいいアイデアな気がしてきた。幸い師団長兼小紅旗の妻も関心深いようだった。なので、作戦を発動したのだ。
拙僧が欲したのは「ユーザーフレンドリーなGUI」などという子供だましではない。少なくてもPDFファイルとマイクロソフトのOfficeのファイル、とりわけパワーポイントのファイルが開けないとビジネスでは使い物にならない。そういうことはAuショップの「三河の5番目か6番目にカワイイ子」なお顔のクオリティを持った女子店員からは絶対に明瞭な回答を得ることができないな。しかし、そこは百戦錬磨のオッサンであった。オッサンによれば(いや、彼は拙僧よりも年下かもしれない)DPFファイルにしろOfficeのファイルにしろ、編集は出来ないが表示は出来るという。それだけで、商売としては十分である。店頭には「iPad mini」と「iPad Air」が並んでおり、携帯に有利な「iPad mini」が有力と思えた。しかし、在庫がないというのだ。なので消極的な理由で「iPad Air」を選択したのだが、実際に運用してみると良い選択だったと思える。店頭で弄っている時にはPCとは全く異なる運用を想定していたのだが、実際にブラウザを表示すると極めてPCに近い運用を拙僧は求めるのだ。
なので、プロテクトカバーの次には早々にキーボードを求めた。拙僧は乱暴なのでノートパソコンのキーボードもすぐに壊すのよ。現在もハードオフで315円で買ってきたUSBの外付けキーボードを富士通のノートパソコンに付けている。拙僧が使うと「Aキー」とか「Ctrlキー」とか、1年くらいで印刷が切れて見えなくなるか物理的に壊すのよね。なので、iPadの仮想キーボードを使っていたら2年以内にボディの何かしらを壊すと予想できた。気づくと、拙僧は仮想キーボードを両手打ちしているのだが、妻に言わせるとiPadもスマートフォンも指一本で操作するモノらしい。それに実際に使っている方はご存じだと思うのだが、タッチパネルだとスペルの真ん中にカーソルを置くのが凄く面倒なのよ。なのでカーソルキーは必須だったのだ。
話を少し戻すと、拙僧はユニーク性というか独自色でイイ気になってるアップルが嫌いだった。なのでアンドロイド端末も検討したのだが、これが絶対に後悔すると思えるほど使い勝手が悪いのだ。とにかく、タッチパネルのレスポンスが悪い。店員氏は
「アンドロイド端末をお求めになるお客様も結局、iPadに戻ります。」
と仰っていたが、満更、嘘ではないな。ハードウェアにケチっているとは思えないのでタッチパネルを前提としたOSの設計が甘いのだろう。アップルも信用できないが、グーグルだって信用できないしな。なのでiPadを選択した。だから、契約時にも「絶対に端末にクレジットカード番号を入力しないから」と念を押したのだ。それでも、運用可能だというのが店員氏の説明なのよ。あのうさん臭い「アップルストア」もプリペイドで利用できるはずなのだ。ちなみに、ちょっとした事情でヘルプサービスに電話したら、安直にクレジットカード番号の入力を指示したので、ちょっとゴネたんですよ。そしたら、やっぱりプリペイドで問題なかった。簡単に信用しちゃダメですよ。
目下の悩みはキーボードに「全角」と「半角(アルファベット)」の切り替えキーが無い事なのだが、そのうち攻略するつもりだ。
しかし、iPadを(多分、スマートフォンも)使いこなすのに凄く課題が多いんだけど、皆さんはよく使っていらっしゃるなあ。
最近のコメント