(あなたの安全は危機に曝されている)
欧州から三河駐屯地に帰還し、1週間が経った。デジ画像はほとんど手付かずなのだが、フィルムはひとまず現像し、PCへの取り込みが完了した。ゆっくりと、ご報告させて頂きたい。
さて、今回の話題は少しカメラから離れる。というのも、そこそこのトラブルというより、辛うじて犯罪に巻き込まれる寸前の出来事が複数起きたのだ。予め、「スリや詐欺にくれぐれも警戒を」とご注意くださり、気を付けていたつもりなのだが。今まで、白人から人種差別的無礼を受けたくらいで大した被害にあったことが無かったから、拙僧ら夫婦に甘さがあったのだろう。
押し付けサポートぼったくり詐欺
これはよくある話なのだが、我々が駅で切符を買うのに手間取っていると、さも親切そうに手伝って、頼みもしないのに我々のバックを指定席まで運ぶのだ。我々はユーログローバル切符を日本で手配していたのだが、指定席券は別途購入しなければならなかった。それで席に着いたらサポート料として50ユーロを請求するのである。気づくと3人のぼったくり詐欺師が我々夫婦を挟んで3人分払えというのだ。「これが我々のビジネスだ」とかほざくのである。それで黙って金を払う妻ではないから英語で悠然とクレームを言い放ち、5ユーロだけをチップとして投げつけた。それで簡単に引き下がるぼったくり詐欺師でもないのだが、妻が「Go to police!!」と指定席券を相手に投げつけたのを合図に、拙僧がラックからキャリーバックを下してポリスステーションに向おうとすると、詐欺師どもも諦めて5ユーロを握って退散した。
気をつけなければならないのは、詐欺師どもは揃いの赤いトレーナーや紺のジャケットを着ており、一見すると駅のスタッフに見えるのだ。本物の駅のスタッフは反射板の付いた(恐らく耐衝撃性のある)ベストを着ている。ローマテルミエ駅ではオレンジだったが、ミラノ駅ではホワイトだった。
集団スリ
これも拙僧が迂闊だったのだが、ミラノ駅でのチューリッヒから来た列車からローマ行へのトランジットの時間が足りなく、キヨスクで食べ物を買う時間がなかったのだ。途中でサンドイッチを販売する自動販売機を見つけたのだが、まずは妻を車両に載せてから分かれて自動販売機へ向かったのだ。ところが、拙僧が目を離した隙に車内で妻が集団スリの被害にあっていた。妻によると車内に入るとシートルームの入り口で2人の白人女性が妻のキャリーバックを強引にロッカーに入れようとするので制したのだが、気が付くともう一人の妊婦風の白人女が妻の方崖バックのファスナーを開けていたのだ。妻も大声を張り上げて思いっきりその手をはたいてやったら逃げて行ったそうだ。妻のバックはファスナーが4段になっており、財布やパスポートなどは更に内側のファスナーの中だったの実質的に被害は無かったのだが、ファスナーは下から3段目まで開けられていたそうだから、危ないところだった。
(相手がこういう格好をしていても油断は禁物である)
妻によれば、その妊婦はプラットホームで見かけたそうだ。ということは後をつけて拙僧が離れたのを確認して妻を攻撃したのだろう。油断も隙もないな。
クレジットカードスキミング
一番恐ろしいのがこれである。拙僧は基本的には現金主義で国外ではともかく、海外ではクレジットカードは極力使わない。ホテルと空港の免税店くらいだ。しかし、今回は事前に用意したユーロが不足していたこともあって、一般的な店舗でクレジットカードを使う機会があった。とはいえ、2回か3回なのだが。
帰国後、カード会社から不吉な封筒が届く。スグに電話すると、やっぱり被害にあっていた。拙僧が欧州滞在中に拙僧のカードでドイツの家電通販サイトによる数十万円の買い物とベルギーのキャッシュディスペンサーからの38万円相当の引き落としをカード会社が察知し、取引を停止したそうだ。不正利用の日付からしてローマで買ったスーパーマーケットだろうな。
カード会社も今回は察知できたから実質的な被害にはならなかったが、完全に防げるとは限らないらしい。海外旅行者はカード会社が察知しても、すぐに本人に紹介できるとは限らないから、狙われるのだろう。
なにかと危ないところだったが(今のところ)金銭的な損害は無いようである。これはひとまずラッキーといえよう。
どうも、観光地とかは意外とセキュリティ的に大丈夫のようだが、油断は禁物だ。特に駅のような公共施設や店舗は要注意である。
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